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感染症へのリスク対策が必要に

2020年04月03日 (金)

 「風が吹けば桶屋が儲かる」ではないが、新型コロナウイルス渦が各方面に多大な影響を及ぼしている。今年の最大イベントとなるはずだった東京オリンピック・パラリンピックが来年7月に延期。感染拡大防止に向けた国内への外国人の入国制限等で訪日外国人旅行者は前年同期から半減し、インバウンド需要に依存する国内観光関連業界は大打撃を受けている。ドラッグストア業界でも、一部インバウンド比率の高い店舗を中心に、休業や営業時間の短縮などを余儀なくされている。

 ただ、3月31日に経済産業省が発表した商業動態統計速報によると、2月のドラッグストア販売額は6054億円で前年同月比18.9%の増加を示した。商品別ではヘルスケア用品(衛生用品)・介護・ベビーが46.5%増、家庭用品・日用消耗品・ペット用品が30.6%増、OTC医薬品が18.0%増、食品が17.8%増、調剤医薬品が16.2%増、トイレタリーが14.5%増、健康食品が13.2%増、ビューティケア(化粧品・小物)が2.9%増と多くのカテゴリーで異常な値となった。

 1月末からマスクを筆頭に、手指消毒剤などの感染防御関連商材が店頭から姿を消すほどの売れ行きを示したほか、外出自粛要請などを踏まえた個人備蓄のためのトイレットペーパーなどの買い占めの動きとも相まって、2月単月売上高は大きく伸ばす結果となっている。

 ドラッグストアが医薬品の販売のみならず、生活関連商品まで幅広く提供している場所としての役割は大きいということの表れだろうか。

 ドラッグストア関係者によると、販売用のマスク在庫は底が尽き、入荷の見通しが立たない状況にあるようだ。そうした中で連日、来店客に品切れを説明し、頭を下げる苦渋の日々が続いている。政府による学校休校措置を踏まえた子育て中のパート従業員の勤務や休暇取得対応でも大きく影響が出ているようだ。

 大阪商工会議所が会員企業に対し3月に実施した「新型コロナウイルス感染症への企業の対応に関する緊急調査」によると、従業員の勤務や休暇取得対応は「有給休暇の取得奨励」が4割強で最多となり、従業員等が罹患した場合の対応策は「検討中」が半数弱、「準備している」が3割台半ばで、具体的には「本人または家族が罹患した場合、当該従業員の出勤停止・自宅待機」が9割強を占めた。

 1日現在の米ジョンズ・ホプキンス大学の集計では、世界での新型コロナウイルス感染者は86万人に達し、死者は4万2000人を超えた。日本国内でも感染者数は2200人超となり、66人が死亡している。

 今後、改正新型インフルエンザ特別措置法に基づく「緊急事態宣言」の発令が行われる可能性もある。企業も感染症に対する正確なリスクを認識した上で、対策を講じていく必要があるだろう。




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