独ベーリンガーインゲルハイム(BI)と北海道大学発バイオベンチャーの「イーベック」は、完全ヒト抗体の開発・製品化に関するライセンス契約を締結した。グローバル展開する外資系製薬企業と日本のバイオベンチャーがライセンス契約を締結したケースはこれまでにほとんどなく、新たなアライアンスの形として注目される。
今回の契約に基づき、BIはイーベックが開発した治療用完全ヒト抗体プログラムの一つについて、全世界での独占的開発・商業権を取得する。
イーベックがBIから受け取る契約一時金、開発ステージに応じたマイルストーンは5500万ユーロ(約88億円)に上る大型契約となった。さらに、イーベックは発売後の販売実績に応じて、BIからロイヤリティを得ることになる。
イーベックは2003年1月に、北海道大学遺伝病制御研究所の高田賢蔵教授が進めてきたEBウイルス研究の成果をもとに、札幌市に設立された大学発バイオベンチャー。EBウイルスのBリンパ球増殖活性を利用することで、純国産の完全ヒト抗体の開発を進めている。
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