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【製薬協】生活者意識調査”「かかりつけ薬局ある」が3割

2008年10月7日 (火)

学校の薬教育は積極支持

 生活者の3割程度は「かかりつけ薬局」を持ち、その割合は年代が上がるに連れて上昇し、70歳以上では6割を超える。学校での薬教育については7割強が肯定派で、副作用や薬の役割、正しいのみ方など、多方面にわたる教育の必要性を指摘している。一方、処方薬に新薬とジェネリック医薬品(GE医薬品)があることを知らない人がまだ3割もおり、その選択は「医師まかせ」が半数を占めている――これらは、日本製薬工業協会が9月30日に発表した第5回「くすりと製薬産業に関する生活者意識調査」の結果で明らかになった。

 調査は、医療用医薬品や製薬企業・業界に対する患者・生活者の理解や認識の実態を把握し、医薬品や製薬産業に対する信頼感を高めるための広報活動の基礎資料とすることを目的に実施された。2005年調査に続き5回目となる。

 今回は08年5月上旬、首都圏および京阪神圏に居住する満20歳以上の男女2000人を対象に行われた。回収率は71%。調査は大きく、[1]処方薬の情報とイメージ[2]製薬産業のイメージと期待[3]生活者の健康と薬・医療との関わり――の3項目に分かれている。

表:かかりつけ薬局がある人の比率(PDF)

 結果を見ると、かかりつけ薬局が「ある」人は全体で32・6%と、前回調査の26・9%に比べ5・7ポイント増加した。しかし、02年の前々回調査では30・1%であり、経年的に大きな変動は見られなかった。

 年代別では、年齢層が高いほど、かかりつけ薬局を持つ比率も高くなる。20代では18・2%だが、60代では36・7%、70代以上では61・0%と一気に跳ね上がる。不健康や通院歴、入院経験のある人たちが、かかりつけ薬局を持つ割合が高い傾向も見られた。

 利用している薬局に対する要望としては、「特にない/満足している」が最も多いが、「薬や副作用についての十分な説明がほしい」「待ち時間を短くしてほしい」などもあった。

 前回調査に続き、学校における薬教育についても聞いた。学校で薬のことを教える必要性が「あると思う」が34・1%、「まあそう思う」が38・3%で、肯定派が72・4%に達しており、前回と同様に薬教育への関心が高いことがうかがえる。教えてほしい内容で最も多かったのは、「薬の副作用」で75・5%、次いで「薬の役割」が68・9%、そのほか「薬の正しいのみ方」「薬の乱用防止」「薬の作用・効果」が60%を超えている。

 医師・薬剤師から、処方された薬について説明を受けた人は92・4%で、96年調査の57・4%から、説明実施率は毎回上昇している。患者から医師や薬剤師に「必ず質問してしていた」は5・9%、「質問したことが多い」は22・0%で、積極層は毎回の調査結果とほぼ同程度である。質問内容(複数回答)については「薬の効能・効果」が最も多く59・1%、次いで「薬の服用方法」(51・2%)、「薬の副作用」(42・3%)などであった。

 逆に質問しなかった理由としては、「病院や薬局で作った説明書をもらったので」が57・8%と、6割近くを占めた。前回調査の48・5%を9・5ポイント上回っており、年々増加している。一方、「何となく聞きにくいので」「聞いても分からないので」などの回答は、調査のたびに減少している。説明に対する満足度も89・1%に達しており、その比率は漸増傾向にある。

表:入手したい処方薬情報VS医師・薬剤師からの説明の内容【複数回答】(PDF)

 患者が入手したい処方薬情報(複数回答)は、「薬の効能・効果」(70・4%)、次いで「薬の副作用」(68・7%)、「薬の種類・成分・特徴」(52・4%)、「薬ののみ合わせの注意」(50・5%)が多かった。

 これに対し医師・薬剤師からの説明内容で最も多かったのは、「薬の服用方法」(86・2%)、次いで「薬の効能・効果」(80・8%)、「薬の種類・成分・特徴」(67・7%)で、患者側と医療提供者側で情報の非対称性が見られた。特に患者側の意向が強いにもかかわらず、提供率が低い項目としては、▽薬の副作用▽薬ののみ合わせの注意▽GE薬▽薬のメーカー名――が挙げられる。

 処方薬に「新薬」と「GE薬」があることを「知っている」のは70%で、いまだ3割の人には認知されていなかった。新薬とGE薬の選択は、「医師にまかせる」が49・3%と最も多く、「GE薬」が34・9%、「新薬」は9・5%にとどまった。年代別に見ると30、40代ではGE薬を、20、50代では医師まかせが相対的に高くなっている。

 新薬の選択理由で最も多かったのは「品質」で70・3%、次いで「信頼」が69・2%とほぼ同程度の比率だった。

 一方、GE薬では「価格」が89・8%と最も多く、続く「信頼」は23・1%、「品質」は22・2%にとどまる。

 副作用の経験については、「時々ある」「102度ある」の回答が32・8%で、96年調査(21・3%)以降、漸増傾向が見られている。 副作用を経験した時の対応では、「医師に相談したことがある」が最も多く66・2%、次いで「薬剤師に相談したことがある」が12・8%となっている。このうち薬剤師への相談は、99年調査(8・6%)以降、漸増している。

「治験」は半数が認知

 製薬産業に対するイメージについては、「社会的に必要性、技術力が高い産業」との見方が強いものの、「情報を積極的に提供」「消費者の声を聞く」「社会貢献・自然環境を守ることに熱心」「子供を就職させたい」産業という認識を持っている人は、依然として20030%台と低い状況である。

 製薬企業から入手したい情報(複数回答)としては、05年調査より比率は減少したものの、「薬についての基礎的知識」が59・8%、次いで「自分がもらっている薬について」57・7%、「薬の正しい使い方」44・4%、「GE薬」43・1%と続く。このうちGE薬については、前回調査に比べ24・2ポイントも増加しており、関心の高まりがうかがえる。

 これを年代別に見ると、「基礎的知識」に対しては、20代が71・1%と最も関心が高く、年代が進むにつれて低下し、70代以上では51・2%だった。逆に60代以上では「自分の薬」への関心が一番高く、特に70歳以上では68・2%に上る。「GE薬」については、70代以上は30%程度だが、他の年代は41049%と比較的高い関心を寄せている。

 治験の認知度は「ある程度知っている」が17・3%、「治験という言葉は知っている」が36・8%、「ほとんど知らない」は45・8%と、02年調査以降、初めて「知っている」が半数を超えた。治験に対する考えでは、「開発中の薬を投与するので不安がある」が55・1%と最も多かったものの、その一方で「治験は新薬開発にとって必要不可欠である」がほぼ同数の52・3%おり、治験の重要性に対する認識の高さが示された。

 一方、治験に「参加してもよい」は19・1%で、前回調査に比べ約11ポイント上昇した。参加してもよい理由については、「新薬を試すことができる」が56・1%と最も多く、「次の世代のためになる」が46・9%と続く。逆に参加したくない理由は「不安がある」が88・4%と断トツで、「怖い」が53・9%、さらに「自分が参加しなくても誰かが参加すればいいと思う」10・0%と続く。

 また、どのような病気に効く薬を作ってほしいかについて、自由に意見を求めたところでは、「癌に効く薬」が最も多く369件、次いで「認知症やアルツハイマー」で86件、「難病はもとより全ての病気」76件と続いており、効果の高い抗癌剤の開発が切望されている。

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