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【第一三共】抗血栓薬で欧米でトップ企業に”庄田社長「プラスグレル」上市に自信

2008年10月10日 (金)

庄田社長
庄田社長

 第一三共の庄田隆社長は8日、都内で開いた経営説戦略説明会で、米国FDAに申請中の抗血小板薬「プラスグレル」の審査状況について、「かなりの部分で審査は終わってきている」との感触を語り、「最終的な判断はFDAが行うが、申請内容には自信を持っている」と強調した。また、プラスグレルに次ぐ抗凝固薬「DU‐176b」は、11月にも心房細動患者を対象とした国際共同第III相試験を開始できるとの見通しが明らかにされた。

 同社は、抗血栓薬の研究開発に集中的な投資を行ってきた。既に米国での承認が間近に迫ったプラスグレルに加え、抗凝固薬「DU‐176b」も第III相試験段階と続いていることから、庄田氏は「米国と欧州に抗血栓症薬を投入することで、2012013年には欧米で循環器領域の先頭集団に立つトップ企業を目指す」と強調した。

 これまで製品を持たなかった癌領域については、「製品を上市させることが課題」とし、「専門性が高いため、研究開発からマーケティングまで一つの事業として捉える必要がある」と、独自の事業戦略を打ち出す考えを示唆した。

 また、営業戦略をめぐっては、統合後の第一三共として、基盤の拡充がほぼ完了したとの認識を示し、今後は生産性の向上が課題と指摘した。その上で、「米国では自販体制が整った」と述べ、12年には高血圧領域でトップ3入りを目指せるとした。

 さらに、インド後発薬大手のランバクシーの買収をめぐっては、「株式の公開買い付けは終了し、インドの外国投資促進委員会(FIPB)の承認は得られた。現在インド中央銀行の承認を待っている段階」との状況を明らかにし、近く買収が完了するとの見通しを示した。

 FDAがランバクシー製品を一時輸入停止にしたことを受け、株価が急落していることに関しては、「われわれはランバクシー社の企業価値を株価で判断していない」と強調したが、対応策については「まずFDAの警告に対して対応することが大切」と述べるにとどまった。

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