◆「日本薬剤師会の学術大会がメーカー展示化している」とは、歯に衣着せぬ物言いで知られている、ある役人のセリフ。生涯教育の重要性を説き、そのために学会参加を奨励したところ、本来メーカー展示にいくような発表が、ポスター発表に回ってきてしまったことを嘆いたもの
◆ここ数年、学術大会のポスター演題数は右肩上がり。それはいいことなのだが、比例した形で、ポスター会場の混雑が甚だしい。“学術大会はお祭り”ともいわれるが、ポスター会場こそまるで縁日のような賑わいだ
◆会場で見知った顔に合い、旧交を温めるのも一興だが、それは懇親会でやる話。せっかく学術的に価値ある発表がなされていても、歩くだけでやっとの今のポスター会場が、ゆっくり質問する場を提供しているかは疑わしい限りだ
◆一方で、日薬学術大会の参加者を追い越した医療薬学会年会では、数年前から一般演題の選考を開始した。やはり、演題数が増えすぎたことから、量より質への転換を図るための措置だ。冒頭の役人も、学術大会参加者の全体的な質向上は認めていた。せっかくの参加者を、縁日見学だけで帰らせないために、そろそろ質を重視してもよいのではないか。
“学術大会はお祭り”
2008年12月12日 (金)
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