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自主研究向けEDCを実用化へ‐メビックスと慶大が共同開発

2009年2月17日 (火)

 メビックスは、臨床試験データ交換の世界標準規格CDISCに対応したEDCを慶應義塾大学クリニカルリサーチセンター(CCR)と共同開発し、本格的な実用化に乗り出す。国産初となる新たなEDCシステムは、プロトコールの変更ごとに設定を書き換える必要がないため、これまでEDCの活用が難しかった小規模な自主臨床研究に対応しているのが特徴。また収集したデータは、CDISCのODM(オペレーションデータモデル)で出力できるため、他の研究機関や製薬企業がODMに対応していれば、簡単にデータ交換を行うことができる。今後、増加が予想される国際共同治験をはじめ、グローバル臨床試験にメリットを発揮するものと見られている。

 これまで臨床試験のデータマネジメントに用いられるEDCは、主に製薬企業の治験向けに設計された大規模なシステムが多く、仕様の変更も難しかった。そのため、大学等で行われる自主臨床研究のデータ収集は、ほとんどが紙CRFを用いて行われていた。こうした中、メビックスは、臨床研究データを電子的に収集する臨床試験支援管理システム「CapTool」を開発。エビデンスの構築を目的とした医師主導の大規模臨床研究の効率的なデータマネジメントを支援してきた。

 今回、新たに共同開発する「CapTool CDISC-EDC」は、慶大CCRが実施する小規模な自主臨床研究への対応を目的としたEDCシステム。プロトコールの変更ごとにプログラムを書き換える必要がないノンプログラミング機能を組み込んでいるのが特徴だ。また、電子CRFの作成やシステム設定を全てユーザー側で行うことが可能で、立ち上げ期間とコストの大幅な圧縮が期待できるという。

 さらに、大規模な国際共同臨床研究・治験を視野に入れ、国産EDCとして初めてデータベース構造をCDISC標準に準拠させた。慶大CCRで収集したデータをODMで出力することにより、同じ標準規格で世界の研究機関、製薬企業等とデータ交換することが可能になる。同社は、自主臨床研究のデータ収集にCDISC対応EDCを導入し、将来的には製薬企業が実施する治験にもビジネスチャンスを拡大したい考え。

 CDISCのODMは、臨床試験データの入力・出力を行う標準モデルで、統一のフォーマットを用いて様々なデータをやりとりできるメリットがある。特に大規模臨床研究、国際共同治験など、世界中から集めたデータをハンドリングする場合に大幅な労力の削減が見込まれる。自主臨床研究で集めたデータを、ODMで出力できる共通のフォーマットが用意されていることは、製薬企業にとってもメリットは大きいと考えられている。

 一方、電子カルテを導入する医療機関側にとって、既存のEDCでは二度入力の手間が解消されていないため、不満が大きかった。そのため、今後は電子カルテとの連携も視野に入れている。理論的には、プロトコールごとに必要なデータ項目を設定し、電子カルテのデータをODMによって電子CRFに出力することは可能だが、個人情報保護の問題など、まだクリアしなければならない課題は多そうだ。

 現在、慶大版CDISC対応EDCは、基礎部分が完成した段階にあり、春頃にも市販製品として「CapTool CDISC-EDC」をリリースし、実際の臨床研究でシステムを稼働させる予定だ。また、外資系企業のCDISC対応EDCが治験に焦点を当てているのに対し、同社は自主臨床研究に対応した機能をアピールし、他の医療機関への導入も進めていく考えだ。




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