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高まるDgsショーの役割と期待

2009年03月06日 (金)

 健康や医療に関する情報や知識を駆使し、時には市販の医薬品を利用して健康管理や軽い病気、ケガの手当てを自らの判断でしていこうというのが、セルフメディケーションの考え方であり、目的といえる。このセルフメディケーションを推進する様々な商品・情報・システムを一堂に集めたJAPANドラッグストアショーが、13日から千葉市の幕張メッセを会場に開かれる。

 同展示会は、日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)の主催によるもので、今回で9回目。規模・内容ともに年々充実を見せ、業界関係者や一般生活者などを含め、毎回3日間の会期中には12万人以上が来場している。今回も12万人を超える総来場者を予定しているが、例年以上に他業界の関係者が関心を寄せているという。その理由は、改正薬事法に伴う新販売制度が6月に控えているからだ。

 今回のドラッグストアショーに先立って、食品流通業界関係者向けの展示会(スーパーマーケットトレードショー)が、先月都内で開かれた。この中ではJACDS、日本OTC医薬品協会、有力卸、情報機器メーカーが全面的に協力し、初めて医薬品売り場提案のコーナーが設けられ、高い関心が集まった(展示風景は中面に紹介)

 今年のドラッグストアショーでも、同じくJACDSをはじめとした関係団体・企業が協力し、改正薬事法を解説するテーマゾーンが用意されており、薬業界関係者は必見といえよう。

 流通関係の専門展示会というと、入場は関係者に限定されるが、同展示会は3日間のうち、後半の2日間が一般の公開日でもある。ビジネスチャンスの場としてのトレードショーであると同時に、一般向けの展示会でもあるわけだが、これに関しては出展サイドから賛否両論の意見が聞かれる。「落ち着いて商談できるのは実質的に初日だけで、もっと増やせないか」「サンプルを大量に配布する大手のブースに人が集中し、離れた場所で展示していても見学者は立ち寄らない」などである。

 その名の通り、ドラッグストアを取り巻く様々な商品等を紹介すると共に、最新の情報も様々な企画の中で提供していく。業界関係者にとっては、取り扱い商材の幅を広げるチャンスでもあり、いかに効率的に展示会を利用してもらうかということに尽きる。また、一般生活者に向けてはセルフメディケーションをより理解してもらい、OTC医薬品等の適切な使用に結びつける。合わせてドラッグストア業界をアピールしていくというのが主催側の狙いでもあり、目的でもある。

 今年も、ドラッグストアの売り場に合わせた11のゾーンでの出展と、特別企画コーナーなど、様々なイベントが用意されている。JACDSでは10周年を記念するイベントの一つとしても位置づけており、総力を結集して準備に当たってきた。

 中でも間近に控えた新販売制度の円滑な実施ということでは「薬業界関係者だけでなく、他業種も制度の概要を正しく理解、実践する必要がある」として、情報提供に力を入れる考えだ。

 昨年以上に“見どころ満載”のイベントとなるのは間違いない。



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