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◆自宅近くの八百屋のレジ横に、3本100円のキュウリと並んで、普段見かけない商品が陳列されていた。新型コロナウイルス抗原検査キットである。店主は今が商機と見て仕入れたのか。パッケージには「研究用」との表記があった
◆厚生労働省の調査によると、国民の約60％が同抗原検査キットには「医療用」と「研究用」の違いがあることを知らないという。「研究用」は国の承認を得ておらず、精度は確かではない。違いを知らず、八百屋で手に取る人もいるだろう
◆同抗原検査キットのOTC化が承認された。近く「一般用」の販売が始まる見通しだ。第1類医薬品で薬剤師の説明が必要となり、インターネット販売もできるようになる
◆国民にとっては、必要な時に検査キットを容易に入手できることが重要で、「医療用」「研究用」「一般用」の違いはさほど意識していないだろう。「一般用」の登場を機に、国民のニーズに応える体制をどう構築するのか、「研究用」の販売をどこまで規制するかが適正使用のカギになりそうだ。