第55回日本薬剤師会学術大会
石野 良和先生の横顔
石野良和先生が、この度2022年度日本薬剤師会賞を受賞されましたこと、心よりお祝い申し上げます。3期5年3カ月(社団法人から一般社団法人移行のため)の間リーダーとして会員2900人以上の千葉県薬剤師会で、会長として活躍していただきました。
石野先生が会長時代力を入れていたのは、千葉県のみならず近県の薬剤師会等とも密に連絡が取れるような薬事情報センターの整備拡充を行い、会員に対し、いち早い情報提供が行われるよう体制を築き上げました。おかげで千葉県薬事情報センターは他の県薬剤師会に誇れる活動をすることが今でもできています。
また、13年に災害対策委員会を設置し、11年に発生した東日本大震災を機に、会の防災対策を見直すこととなり、大規模災害発生時初動マニュアルの作成、連絡網の構築、また、千葉県薬剤師会独自の災害時支援薬剤師を養成するための研修会を開催するなど、災害時におけるいち早い体制整備を行いました。
千葉県と協力し、委託事業等にも積極的に取り組み、医薬品等適正使用推進など、特に高齢者への薬に対する理解を深めるため、全県下にて講習会を開催するなどし、薬の効果や副作用、薬の正しい使い方などの啓発活動を行いました。
また日本薬剤師会の理事としても活躍され、千葉県薬剤師会とのパイプ役もしていただきました。石野先生は会長を退任されてからも、千葉県薬剤師会の監事として、ご指導をいただいております。
まだ先生はお若いですので、ますますのご活躍を祈念いたします。おめでとうございました。
(千葉県薬剤師会会長・杉浦邦夫)
プロフィール
1979年東京薬科大学薬学部卒業。エスエス製薬を経て、石野薬局経営。現学校薬剤師。現千葉県薬剤師会監事。元千葉県薬剤師会会長、元日本薬剤師会理事。元日本薬剤師会代議員。千葉県医療審議会委員、千葉県薬事審議会委員、千葉県公害審査会調停委員などを歴任。厚生労働大臣表彰、千葉県知事表彰などを受賞。
明石 文吾先生の横顔
明石文吾先生の2022年度日本薬剤師会賞受賞を心からお祝い申し上げますと共に、先生の御功績やお人柄についてご紹介いたします。
明石先生は、02年から静岡県薬剤師会理事および副会長を歴任された後、13年から17年まで会長に就任され、執行部の長として自ら先頭に立って薬学薬業界の進歩と発展および公衆衛生の普及向上を目指して、地域医療および薬剤師の職能向上等に献身的に努めてきました。
特に、医薬分業の推進機運が一層高まる中、日本薬剤師会制定の「都道府県薬剤師会認定基準薬局」制度を推進されるなど、処方箋応需体制の整備等を行うと共に、県民に対する医薬分業の意義の普及啓発に努めるなど、県内全域における医療機関からの院外処方箋の発行促進や、「かかりつけ薬局」の育成に全力を注ぎ、的確な状況判断と指導力が大きく評価されたところであります。
さらに、日本薬剤師会の代議員および職能対策委員などを務め、14年から20年まで日本薬剤師会の理事として活動や運営に大いに貢献されました。
明石先生のお人柄は、まず、謙虚であり、人の話をよく聞いて細やかな心配りをされる方であります。また、無類のビール好きで酒席ではいつも明るく豪快で、誰からも好かれるお人柄です。
先生には、現在も当会の顧問として後進の指導・育成にご尽力いただいておりますと共に、県薬剤師連盟の会長として政治活動にもご活躍いただいておりますことに改めて感謝申し上げます。今後ますますのご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。
(静岡県薬剤師会会長・石川幸伸)
プロフィール
1976年北里大学薬学部卒業。あかし薬局経営。学校薬剤師。元三島市薬剤師会会長、元静岡県薬剤師会会長、元日本薬剤師会理事。元日本薬剤師会代議員。元日本薬剤師会総会議事運営委員会、会館建設特別委員会、職能対策委員会医薬分業検討会委員。静岡県薬事振興会会長、静岡県病院薬剤師会顧問などを歴任。現在、静岡県薬剤師連盟会長、静岡県立大学大学院臨床教授。厚生労働大臣表彰、文部科学大臣表彰、静岡県知事表彰などを受賞。
安西 英明先生の横顔
この度、安西英明先生が栄えある日本薬剤師会賞を受賞されますことを心よりお祝い申し上げます。
安西先生は1993年に香川県薬剤師会理事に就任された後、94年に常務理事、2002年には副会長を歴任後、15年から6年間会長として長年にわたり薬剤師会の運営、発展に大いに貢献されました。また、その間06年から10年間日本薬剤師会代議員、そして16年から4年間日本薬剤師会理事を務められました。
安西先生は1978年から2012年まで高松赤十字病院に勤務された後、安西番町薬局を開局されました。
特に高松赤十字病院薬剤部長時代には、いち早く院外処方箋発行に尽力すると共に、県内の医薬分業について広く一般への浸透に貢献され、また長年の病院薬剤師として培った経験を生かして、病院薬剤師と薬局薬剤師における薬薬連携や地域連携等の推進に尽力されました。
11年に香川県が指定を受けた内閣府の地域活性化総合特区「かがわ医療福祉総合特区」において、へき地薬局開設事業を実施するに当たり、「特定非営利活動法人へき地とあゆむ薬剤師」を設立し、理事長に就任されました。当該NPO法人は12年にへき地診療所である多和診療所の処方箋を応需するほか、地域住民の生活指導を行うなど地域医療に多大な貢献をしており、一方薬学生に対し、多和薬局を活用してへき地医療と薬剤師の役割についての研修の機会を提供しています。
これまでのご尽力に対して改めてお礼を申し上げると共に、先生の今後ますますのご健勝とご活躍をご祈念申し上げます。
(香川県薬剤師会会長・久間一徳)
プロフィール
1975年昭和薬科大学卒業。病院勤務を経て安西番町薬局を経営。NPO法人へき地とあゆむ薬剤師理事長。元日赤薬剤師会会長。元香川県病院薬剤師会会長。元香川県薬剤師会会長。元日本薬剤師会代議員。元日本薬剤師会理事。香川県医療審議会、香川県薬事審議会などの委員を歴任。香川県知事表彰、厚生労働大臣表彰などを受賞。2022年旭日双光章受章。
竹上 茂先生の横顔
この度、竹上茂先生が2022年度日本薬剤師会賞を受賞されましたこと、衷心よりお祝い申し上げます。
竹上先生は、当会の理事を4年、副会長を8年務められた後、12年より会長に就任。その後、会長として8年の長きにわたり、当会はもとより県民の医療、福祉、健康づくりに貢献し、薬剤師職能の向上に尽力してこられました。
その間、会員薬局に向けて「地域包括ケアシステム」の構築やその推進をするためには、かかりつけ薬剤師・薬局機能をさらに充実させ、まちかど薬局から一歩進んだ情報拠点として、また地域関係者との連携拠点として、例えば訪問看護ステーションなどが深夜でも褥瘡対応などで衛生用品が必要な時はいつでもどこでも対応できるように薬局での備蓄を図り、輪番対応ができるよう体制支援事業を行うなど力を入れてこられました。
また、健康サポート薬局を推進するためには、セルフメディケーションの推進、そして何より県民の主体的な健康の保持増進を積極的にサポートする必要があるため、これまでとは違った薬剤師への研修が重要であるとして、その事業に力を入れてこられました。研修に関しては、特に指導力を発揮され、これまで散発的に行ってきた生涯学習を生涯研修セミナーとして位置づけ、概ね月に2回程度、年に18回の研修として体系化して実施されています。現在、回数はやや少なくなったものの、今日まで継続して実施されています。
先生には、これからも当会の顧問として、引き続きご指導をいただいておりますこと、この場をお借りしてお礼を申し上げますと共に今後もますますご健勝にてご活躍されますようご祈念申し上げます。
(奈良県薬剤師会会長・吉川惠司)
プロフィール
1983年近畿大学薬学部卒業。まほろば薬局本店経営。学校薬剤師。元奈良県薬剤師会会長。元日本薬剤師会代議員。元日本薬剤師会総会議事運営委員会委員。奈良県学校保健会副会長、奈良県医療審議会委員、奈良県薬事審議会委員、社会保険診療報酬支払基金奈良支部参与、大阪大谷大学薬学部臨床教授などを歴任。現在、奈良県薬物乱用防止指導員。厚生労働大臣表彰、奈良県知事表彰などを受賞。
亀谷 浩昌先生の横顔
この度、亀谷浩昌先生が2022年度日本薬剤師会賞を受賞されましたことを心よりお祝い申し上げます。
亀谷先生は、琉球大学病院に30有余年にわたり在職され、その多くを沖縄県病院薬剤師会事務局の統括に費やされました。その傍ら、沖縄県薬剤師会の理事、常務理事と着々と就任されながら各種委員会にも属して、両会のかけ橋となり組織の強化に尽力されました。定年後は、福祉施設に勤務しながら那覇地区薬剤師会会長に就任されるや瞬く間に数々の実績を積まれ、かねてより念願であった一般社団法人に改編されました。
そして、15年にこれまでの実績が認められ、多くの支持を受け会長に就任し、21年6月まで常勤の会長として、外に向けては積極的に行政や他医療職等のあらゆる分野への薬剤師の参画の推進をされ、内に向けては薬剤師の本分である薬の専門家たるスキル・知識を習得しやすい環境を会員に提供するということに力を注がれました。この二本柱が先生の目標であったと後に知りました。
また、沖縄県の薬剤師不足解消へも積極的に取り組まれました。県との薬剤師確保対策事業に積極的に取り組む傍ら、県内への薬学部創設に対する県民の思いを署名10万筆超という形で示し、県を動かして薬学部創設に関する調査を実施するに至りました。
会長職を3期6年務め上げられました先生は沖縄県薬剤師会の羅針盤のような存在。先生の言葉をお借りすれば、就任期間中は「マイウェイを貫いた6年間」だそうです。
先生には、会長を退任された現在も当会の顧問として後輩の指導・育成にお力をいただいております。会員の代表として改めて感謝申し上げますと共に、先生の今後ますますのご健勝とご活躍を祈念申し上げます。
(沖縄県薬剤師会会長・前濱朋子)
プロフィール
1973年金沢大学薬学部卒業。元国立大学法人琉球大学医学部附属病院副薬剤部長。学校薬剤師。元那覇地区薬剤師会会長。元沖縄県薬剤師会会長。元日本薬剤師会代議員。沖縄県学校保健会理事、沖縄県医療審議会委員、沖縄県振興審議会委員、社会保険診療報酬支払基金沖縄支部参与、沖縄県病院薬剤師会理事などを歴任。厚生労働大臣表彰、沖縄県知事表彰などを受賞。
畑澤 博巳先生の横顔
畑澤博巳先生が、2022年度日本薬剤師会賞を受賞されますことを心よりお祝い申し上げます。
畑澤先生は、地元岩手に戻られてからすぐに地域医療へ取り組み、早くから盛岡薬剤師会理事、岩手県薬剤師会の理事・常任理事・副会長を務められ、09年3月からは前会長の任期中途の退任より急遽会長職に就き、現在まで14年にわたり会長として強いリーダーシップを発揮され会員を牽引されています。
会長在任中は、薬学教育6年制や薬機法改正への対応、公益法人制度改革に伴う県薬剤師会の一般社団法人への移行作業、会営検査センターの新築移転および財団法人化等の重点事業について、自ら陣頭指揮を執り、進めてこられました。
特に、私たち薬剤師はもとより岩手県民にとって忘れることができないのは、11年3月11日の東日本大震災です。今までに経験したことのない、千年に一度と言われる大震災により被災された県民・地域に対して、県薬剤師会は、会員薬局はもちろん、行政や関係機関・団体と連携を図り、日本薬剤師会や都道府県薬剤師会の支援のもと、「地域を守る」活動を行いました。
そしてその活動は、日薬や都道府県薬剤師会との調整のみならず、何度も被災地に足を運び、時には一緒に活動され、会員を鼓舞し続けた畑澤会長がいてこそなし得たことと深く感謝しております。
未だ収束の見えない新型コロナウイルス感染症への対応についても、県民に対して適切な情報提供に努めると共に、最前線で業務を行っている会員を支援すべく行政等に積極的に働きかけを行っていただいています。
また、岩手県薬剤師会は、本年、創立110周年の節目の年となります。これからも会員の先頭に立ち、お体には十分ご留意いただいてご活躍いただきますようお願い申し上げます。
(岩手県薬剤師会副会長・金澤貴子)
プロフィール
1974年東京薬科大学薬学部卒業。三共札幌支店勤務、薬局勤務を経て、第一薬局経営。元岩手県薬剤師会副会長、元岩手県学校薬剤師会副会長。現在は岩手県薬剤師会会長、日本薬剤師会代議員、日本薬剤師会組織会員委員会委員、日本薬剤師連盟常任総務を務める。岩手県知事表彰、厚生労働大臣表彰、文部科学大臣表彰などを受賞。