TOP > HEADLINE NEWS ∨ 

【医薬品第二部会】新たな機序の抗癌剤など4成分を了承

2006年08月29日 (火)

 薬事・食品衛生審議会の医薬品第二部会が25日に開かれ、抗真菌薬「イトリゾール注」や多発性骨髄腫治療薬「ベルケイド注射用」など、4成分を承認して差し支えないと結論した。このうちベルケイドは、プロテアソームの阻害という従来にない新たな薬理作用を持つことから、薬事分科会で再審議されるが、残り3成分は報告事項となる。そのほか、4成分の一部変更申請等が報告された。審議品目の概要は次の通り。

 ◇イトリゾール注1%(ヤンセンファーマが輸入)

 有効成分はイトラコナゾール。既承認の抗真菌薬(カプセル剤、内用液)を注射薬とした新投与経路医薬品で、効能・効果はアスペルギルス属、カンジダ属等の各種真菌感染症など。再審査期間は6年で、原体・製剤とも劇薬に指定される予定。なお、内用液は7月26日付で承認されている。

 ◇アドベイト注射用250、同500、同1000(バクスターが輸入)

 有効成分はルリオクトコグアルファ(遺伝子組み換え)で、遺伝子組み換え型の血液凝固第VIII因子製剤。培養工程で既存品のヒト・動物由来成分の使用を取りやめたため、新有効成分含有医薬品として取り扱われる。再審査期間は6年、毒薬・劇薬には該当せず、生物由来製品に該当する。

 ◇ベルケイド注射用3mg(ヤンセンファーマが製造、販売)

 有効成分はボルテゾミブ。再発または難治性の多発性骨髄腫を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。希少疾病医薬品に指定されており、再審査期間は10年、原体・製剤とも毒薬に指定される予定。

 プロテアソーム阻害剤で、抗癌剤として新規の作用機序。昨年4月の未承認薬使用問題検討会議で、早急な承認申請が要請されていたもの。個人輸入により使用され、間質性肺炎などの肺障害が多く見られることから、添付文書等で十分な注意喚起を行うことが求められた。承認に当たっては、市販後全例調査が条件として付けられる。

 ◇ブスルフェクス点滴静注用60mg(麒麟麦酒が製造販売)

 有効成分はブスルファン。同種造血肝細胞の前治療、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、および神経芽細胞腫における自家造血幹細胞移植の前治療を効能・効果とした小児への用法・用量の追加。希少疾病医薬品であるが、7月26日付で成人用の点滴静注剤が承認されていることから、再審査期間は成人用と横並びで2016年7月25日まで。



‐AD‐

同じカテゴリーの新着記事

薬剤師 求人・薬剤師 転職・薬剤師 募集はグッピー
HEADLINE NEWS
ヘルスデーニュース‐FDA関連‐
新薬・新製品情報
人事・組織
無季言
社説
企画
訃報
寄稿
新着記事
年月別 全記事一覧
アカウント・RSS
RSSRSS
お知らせ
薬学生向け情報
書籍・電子メディア
書籍 訂正・追加情報
製品・サービス等
薬事日報 NEWSmart
「剤形写真」「患者服薬指導説明文」データライセンス販売
FINE PHOTO DI/FINE PHOTO DI PLUS
新聞速効活用術