
ジャパン・ティッシュエンジニアリング(J-TEC)は18日、山田一登副社長(信頼性保証部長)が、6月19日に予定する定時株主総会と取締役会の決議を経て、同日付で社長に昇格する人事を発表した。畠賢一郎社長は相談役に就く。社長交代は5年ぶり。
同社は2024年10月に自家培養表皮「ジャスミン」を上市し、今後は自家培養軟骨「ジャック」の変形性膝関節症への適応拡大や、受託事業・研究開発支援事業の海外展開を見据える。次の成長に向けて、新たな経営体制への刷新を図ることとした。
山田氏は、1973年1月30日生まれの52歳。創業翌年の2000年にJ-TECに入社した。再生医療等製品の研究開発を6年半経験後、品質管理担当や品質保証担当を経て、21年4月からは信頼性保証部長を務める。24年7月に執行役員となり、同年12月に副社長に昇格した。
山田氏は自らを「変化対応力が高い」「再生医療等製品の開発から上市までの知識と経験が豊富であることが強み」と捉える。現場に近く、現場実務を詳細に把握している山田氏に対し、現場の社員たちからは「話しかけやすい」との声が聞かれるという。
山田氏は、「自分一人だけの力ではなく社員の力を引き出して結集させる」経営を志す。同社の発展に向けた施策が結実する変化点を迎える中で「既存パイプラインによる安定的な黒字化を実現すると共に、中長期的に大きく貢献するパイプラインの拡充を図りたい」との決意を示した。