【新製品】遠隔診療機能搭載の充電式脳深部刺激システム「Liberta RC DBSシステム」を発売 アボット

2025年07月29日 (火)

 アボットメディカルジャパン合同会社はこのほど、遠隔診療でプログラミングが可能な、小型化された充電式脳深部刺激システム「Liberta RC DBSシステム」を発売した。同システムは、薬物療法で十分な改善が得られない本態性振戦、パーキンソン病の運動症状、ジストニア症状の緩和を図る脳深部刺激療法(DBS)で使用されるもの。同社の遠隔診療機能が搭載されており、通院せず遠隔診療でプログラム調整をしてもらうことができる。

 同システムには、アボット独自の遠隔診療機能「NeuroSphere Virtual Clinic」が搭載されている。DBS治療を行える認定医は脳神経外科医の約3%と限定されているため、遠方から通院する患者が多くいるが、この機能を使用することで、通院の負担を軽減しながら受診することが可能となる。

 DBS治療を行う専門医は、専用アプリのビデオ通話機能を通し患者の症状を確認し、調整した電気刺激プログラムをインターネット経由で患者に送信することができる。患者は、Appleモバイルデバイスで受信した電気刺激プログラムの情報を、Bluetoothを通して体内に植込まれている刺激装置に送り、刺激パラメータの設定が変更できる。

 さらに、これまで対面診療で行われてきた機器の通電能力チェックも遠隔で行うことが可能となっている。通信障害発生時にはリカバリプログラムが作動し、最後に使用していたプログラムに自動設定される。

 このほか、通常、刺激装置が小型であればあるほど充電頻度が高くなるが、同システムは、より小型でありながら充電持続日数が37日間(標準設定の場合)、年間約10回の充電で済む。また、同システムの刺激装置は、自社従来品比で約23%小型化されている(寸法:幅3.87cm、高さ4.8cm、厚さ0.89cm;容量:13.6cm3)

 順天堂大学医学部脳神経外科の梅村淳教授は、「同社のDBSシステムでは、近年開発された遠隔プログラミングソフトウェア『NeuroSphere VC』を介し、患者が携帯端末を用いて自宅にいながら刺激調整を受けることが可能となっている。さらに今回、同社から遠隔診療に対応した同システムが新たに発売され、年間約10回の充電操作で使用可能である点からも、今後広範な臨床応用が期待される」と述べている。



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