【浜松ホトニクス】NEDO「量子コンピュータ」事業に採択‐超高速カメラなどの開発を目指す

2025年08月08日 (金)

 浜松ホトニクスは6日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」における「量子コンピュータの産業化に向けた開発の加速」事業に、事業テーマ「量子コンピュータの産業化に向けた光部素材技術の開発」として採択されたと発表した。同社は、2025年度から27年度の3年間の予定で、量子コンピュータ向け超高速カメラや多画素・高感度カメラ、多画素空間光変調器などの開発を目指していく。

 現在、世界中で量子コンピュータに関する大型投資が進められていることに加え、複数の関連スタートアップが立ち上がるなど産業化に向けた動きが加速している。

 量子コンピュータでは、中性原子方式やイオントラップ方式、光量子方式など様々な仕組みが提案されており、各社が開発を加速している。

 このような中、NEDOは、各種方式の量子コンピュータシステムの民間による開発、国内企業が強みを持つ部素材やミドルウェア開発、人材育成などへの重点支援を実施し開発を加速させ、世界に先駆けて量子コンピュータの産業化を実現することを目的に「量子コンピュータの産業化に向けた開発の加速」事業を公募し、浜松ホトニクスの提案事業が1社単独で採択された。

 同社は、主に中性原子方式の量子コンピュータに向け、世界初の光子数の識別を可能とした低ノイズカメラを開発、製造、販売している。また、空間光位相変調器(LCOS-SLM)においても、中性原子量子コンピュータの研究者から高い評価を受けており、量子コンピュータの産業化に向けたコア技術を有している。

 今後、25年度から27年度の3年間の予定で、中性原子方式の量子コンピュータの産業化、特に大規模計算化・システム化に必要な超高速カメラや多画素・高感度カメラ、多画素空間光変調器の試作品を開発すると共に、量子コンピュータの安定動作に必要なレーザシステムの波長安定化のためのレーザ安定化技術を開発する。

 また、産業技術総合研究所や理化学研究所、国内外の量子コンピュータメーカーと共同し、中性原子方式のみならず、光量子方式やイオントラップ方式への応用を見据えて試作品を評価していく。なお、助成金の総額は約30億円の予定となっている。


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