オムロンヘルスケアは11月28日、同社が販売するネブライザの世界累計販売台数が5000万台を突破したと発表した。今後も同社は、呼吸器事業のビジョンである「呼吸器疾患増悪ゼロ」の実現に向け、これまで培ってきた技術と知見をさらに進化させていく。
同社は、1978年に超音波式ネブライザを発売以来、薬液をきちんと気管支や肺まで届けるための噴霧技術にこだわり、子供から高齢者、医療従事者まで、誰もが使いやすく手入れも簡単なネブライザを目指して機器の開発を続けている。
94年には、乾電池駆動では世界初となる当時世界最小・最軽量のネブライザ「メッシュ式ネブライザ NE-U03」を発売。2001年には、さらなる小型軽量化を実現した世界最小・最軽量の「メッシュ式ネブライザ NE-U22」、19年には、金属製であったメッシュ部(薬液を霧化するために必要な部品)の素材を樹脂に変更することで、使い切りタイプのディスポーザブルメッシュを実現した「メッシュ式ネブライザ NE-U200」を発売している。
同装置は、毎回新品に交換できるディスポーザブルタイプのメッシュとすることで、使用後のメッシュ部分の洗浄が不要となり、いつでも清潔に使用することができるようになっている。
現在では、軽量・コンパクトで外出先での喘息発作や治療に対応できるように携帯性に優れたメッシュ式ネブライザや、病院や家庭で多くの噴霧量で長時間使用できるコンプレッサー式ネブライザなどを世界80以上の国と地域に提供している。
現在、喫煙習慣や大気汚染を背景に、喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの呼吸器疾患患者が新興国を中心に拡大している。同社は、患者数が拡大する中国やインドにおいて、病院や製薬会社と協働し、病院でネブライザを活用した治療を行う「ネブライザルーム」の設置や、医療従事者と連携して家庭でのネブライザ使用を推奨するなど、ネブライザの認知拡大と普及に向けた取り組みを積極的に行っている。
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