博報堂DYホールディングスのAIの先端研究や技術開発を行う組織であるHuman-Centered AI Institute、日立製作所、GMOペパボ、スマートガバナンスは7月21日、「人間中心のAI」の研究・開発・社会実装・政策提言等の活動を通じ、社会における健全なAIの活用を推進することを目的とした一般社団法人「人間中心のAIコンソーシアム」を共同で設立した。
近年の生成AIやAIエージェントをはじめとするテクノロジーの急速な発展は、ビジネスの効率化や品質の高度化をもたらす一方で、出力内容の均質化やブラックボックス化による説明責任の欠如、学習データの偏りによるバイアスと不公平性、偽情報の拡散やAI浅慮と呼ばれるような利用者の認知的努力の低下といった社会的課題も浮き彫りにしている。
このような状況の中、AIを単なる自動化や効率化の手段として捉えるのではなく、人間の創造性を高め、持続可能な社会に寄与する存在として育てていくことが今後ますます重要になっている。
同コンソーシアムは、技術主導の発展にとどまらず、人間の主体性と創造性を尊重する「人間中心のAI」の視点から、社会実装やルール形成のあり方を産学が連携し、多角的な視点で中立的・横断的に検討する役割を担いる。
その検討にあたっては、サービスプロバイダーやベンダーといった提供者側の視点に偏ることなく、生活者の視点も重視し、調査を通じた生活者と社会が受け入れやすいAIの活用方法を検討し、政府、関連業界団体、企業への働きかけや政策提言、ガイドラインの策定・発信を行っていく。
同コンソーシアムでは、「人間中心のAI」に関する諸論点を討議しながら、次の四つの分科会を設置し、検討・発信を行う予定となっている。
▽生活者調査分科会:生活者のAIに関する意識調査に向けたアンケート設計・分析を通じ生活者にとっての真の価値とウェルビーイングを発信する。
▽HCAI概念分科会:「人間中心のAI(HCAI)」の定義や理論的枠組みを学術的に深化させ、共通言語としてのフレームワーク整備に向けた検討を進める。
▽創造性ユースケース分科会:人間とAIの協働による創造性・生産性向上を目指し、暗黙知活用等日本の強みを活かしたユースケースの検討や、実践的な共創プロジェクト(PoC)を企画・実施する。
▽AIガバナンス分科会:「人間中心のAI」を実現するための法的・倫理的課題に対応するためのルール作りや、企業が導入すべきリスク管理やガイドライン策定に向けた検討を進める。
Webサイト:https://hcaii.com/hcai-consortium/ja/
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