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【医薬翻訳サービス】日本特許翻訳

2025年12月12日 (金)

AI統合ソリューション提供‐情報セキュリティも万全

本間氏

本間氏

 日本特許翻訳は、AIを活用した独自技術により自動化と翻訳精度をさらに高めた統合翻訳ソリューション「ProTranslator Neo」を開発し、12月にリリースする。中核となるのは、新世代翻訳「LLMTransPro」、自動ポストエディット(PE)「PostEditPro」、AI品質評価「TransCheckPro」の三つの独自機能(特許出願中)だ。これらを統合し、翻訳全工程の効率化と品質向上を実現する。サイバー攻撃が深刻化する中、国内自社データセンターで全処理を完結させ、顧客データを一切海外に送信しない高水準の情報セキュリティも、機密性の高いデータを扱う同社の大きな差別化ポイントとなっている。

 同社は、民間企業の知財部や翻訳会社向けに、特許や医薬品承認申請資料など、機密性が高く厳密さが要求される難易度の高い翻訳に特化したソリューションを提供してきた。

 今回リリースする「ProTranslator Neo」は、中核となる翻訳支援ツール(CAT)の「memoQオンプレミス版」、ニューラル機械翻訳(NICTNMT)、および独自の大規模言語モデル(npatLLM)をシームレスに連携させ、翻訳工程における精度と自動化を向上させた。

 主な特徴は、[1]学習時間ゼロで専門分野に特化[2]分野特化型NMT(ニューラル機械翻訳)を上回る翻訳精度[3]訳抜け、湧き出し、数値不整合などNMT特有の誤りを自動解決[4]三つのPro機能(翻訳・PE・QA)を一つのプラットフォームで統合――の4点だ。

 「PostEditPro」は、NMT訳の訳抜けや湧き出し、専門用語の誤りなどをLLMが自動で検出・修正する。「TransCheckPro」は、LLMがセグメント単位の品質評価を行う機能で、「文法的正確性」「読みやすさ」「数値・記号の正確性」「訳抜けの有無」など、ユーザーが定義可能な最大七つの観点での品質チェックを実行する。

 特に重要なのが、新世代翻訳方式「LLMTransPro」だ。これは、従来は修正に手間がかかるため活用されにくかった75~90%帯のファジーマッチTM(翻訳メモリ)を約100件抽出し、LLMにその場で参照させることでドメイン適応翻訳を実行する新技術(同社は「IDAMT(アイダムト:Instant Domain Adaptive MT)」と命名)を搭載している。

 マッチ率75%未満のセグメントや翻訳メモリがない場合は、NMTで翻訳した結果をLLMが参照し、誤訳、訳抜け、未知語や自然さを向上させる「NMT参照LLM翻訳」が適用される。この事例として、医薬翻訳200文での評価結果では、ベースエンジンの品質が最終的な翻訳精度を大きく左右することが実証された。アスカコーポレーションの医薬特化型NMT「SciLingual」をベースエンジンとして使用した場合、ベース単体で94.7点の高精度を示し、これに「LLMTransPro」の改善モードを適用することで平均96.1点まで向上した。特に「医薬品名の正確性」(98点→99点)、「病名の正確性」(96点→98点)、「数値・記号・単位の正確性」(97点→99点)が改善され、医薬翻訳で致命的となる誤訳リスクを低減できることが確認された。

日本特許翻訳
https://npat.co.jp/

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