日本ゼオンはこのほど、 CVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)を運営する米国の子会社Zeon Ventures Inc.を通し、急速な成長段階にあり、化学研究の自動化を推進する英国スタートアップの Chemify, Ltd.(Chemify社)に戦略的に投資した。同社は本投資を通じ、化学研究の効率化を推進し、新材料開発におけるスピードアップを図っていく。投資規模は5000万米ドル。
Chemify社は、化学研究の自動化では最も先行しているスタートアップの一つで、昨年にはスコットランド・グラスゴーに分子設計と合成に特化した最先端全自動ラボを開設している。
ラボでは、AIおよび機械学習(ML)による分子設計から合成、分析、解析までのサイクルを完全自動化することで、構想から化合物合成までの時間を10分の1以下に短縮することに成功している。これにより、先端材料などの領域で、従来にないスピードでのイノベーション創出が期待されている。
一方、多くの化学会社は、AIの活用やロボットによる実験の自動化を進め、地球温暖化や高齢化といった人類が直面する課題の解決に取り組んでいる。ゼオンでも、化学研究のデジタル化・自動化をその黎明期から導入し、新たな研究のあり方を模索してきている。
今回の投資・連携を通じて、Chemify社の最先端技術を活用し、社会課題の解決に資する新材料の創出を目指していく。
同社は、中期経営計画 STAGE30で「モビリティ」「医療・ライフサイエンス」「情報通信」「GX」を成長4分野と定め、リソースを集中投入することで、同分野における売上高比率を2028年度に48%まで引き上げることを掲げている。今後もスタートアップへの投資・支援や、あらゆる産業・分野に変革をもたらす新素材の提供と用途開発により、「持続可能な地球」と「安心で快適な人々のくらし」に取り組んでいく。
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