島津製作所は2日、培養最適化支援ソフトウェア「CellTune Ver.2」を国内外で発売した。同製品は、液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS)による培養上清液の分析データをもとに、培地組成や培養環境などの最適な条件をAIが提案するソフトウエアのバージョンアップ版となっている。
前バージョン(Ver.1)は、日本国内のみのオンプレミス(自社サーバー保有)型の販売形態だったが、新たにクラウドサービスおよびサブスクリプション(定額課金)型での提供も開始する。同社および島津ダイアグノスティクスは、「CellTune Ver.2」で最適化した組成の培地の製造受託サービスも国内外で展開していく。
同製品の特長しては、最適化機能の強化と拡張を図っていることが挙げられる。エピストラによるAI最適化アルゴリズムを更新し、条件探索に必要となる実験数をVer.1から40%短縮されている。実験条件を制限するような複雑な最適化条件の探索も可能となった。
また、最適化の難易度を事前に予測できるようになった。最適化の成功確率をシミュレーションにより、事前に見積もる機能を実装している。難易度が高く、失敗する確率が極めて高い計画を事前に見直せるため、無駄を省いた最適化実験を実施できる。
さらに、クラウド&サブスクで世界進出を図っている。従来のオンプレミス型で必要とされる、バックアップを含めたパソコンやネットワーク関連設備の保有が不要となり、導入のハードルを抑えている。研究開発計画に合わせた1~3年のサブスク利用も可能となっている。
希望販売価格(いずれも税込)は、お試しプランが月額15万4000円、1年プラン299万2000円~、2年プラン594万円~、3年プラン814万円~、オンプレミス660万円となっている。
細胞培養を用いる抗体医薬品や細胞医薬品の製造は、培養に時間がかかるうえ、培地が高額なため、大規模生産にはリスクが伴う。培養における重要なパラメータ(培養条件)は、アミノ酸やビタミンなどを含む培地の構成成分の濃度や培養環境の温度などが挙げられる。
同社は、AIスタートアップであるエピストラと培養条件の最適化ソリューションを開発し、培養上清液中の144成分を同社製LC-MSおよび「LC/MS/MSメソッドパッケージ細胞培養プロファイリング Ver.3」で、分析したデータから培養結果に影響が大きいパラメータを抽出する「特徴量抽出モジュール」と、最適な条件を提案する「AI自動最適化モジュール」からなる「CellTune」を2024年9月に発売している。





















