オムロンはこのほど、経済産業省、東京証券取引所と情報処理推進機構が共同で選定する「デジタルトランスフォーメーション(DX)銘柄2026」に選定された。同社が同銘柄に選定されたのは2度目となる。
今回の選定では、同社が掲げる長期ビジョン「SF2030」と中期ロードマップ「SF 2nd Stage」に基づいたGEMBA DX企業への転換の推進や、生成AIや先端技術の活用、人材育成、グローバルDX基盤の整備を通じた、持続的成長と企業価値の最大化への貢献などが高く評価された。
具体的な施策としては、長期ビジョンSF2030と、2026年度から開始する中期ロードマップに基づき、DX実現に向けた明確な戦略と体制を構築している。特に、データソリューション事業の中核としてJMDC社との連携を強化し、ヘルスケアや社会システム領域での実装を加速。さらに、オムロンデジタル社の設立によって、全社横断的なシステムエンジニアリング機能を強化し、DX推進の実行力を高めている。
また、長期ビジョンと中期ロードマップでDX/データドリブン経営を経営課題として明確化し、データソリューション事業本部(DSB)、生成AI活用推進プロジェクト(AIZAQ)、全社DX研修および「オムロンAI方針」とAIガバナンス委員会の構築など制度面・実装・倫理面を同時に進めている。
DXに関する情報開示とステークホルダーとの対話では、高い透明性と積極性を備えている。IR資料室や説明会、統合レポート等を通じ、DX戦略やAI方針を具体的に発信し、投資家との建設的な対話を継続。特に、JMDC社とのシナジー、現場データを活用し、課題解決するサービス「i-Belt」などの取り組みを通じた価値創造ストーリーを丁寧に説明しており、非財務目標の進捗も開示。AI活用に関しても倫理・安全性に配慮した方針を明示している。
さらに、社長自らが統合レポート、決算説明会、中期ロードマップ説明会やデータソリューション説明会で繰り返し自分の言葉で方針を示している。社長直轄でオムロンデジタル社を立ち上げるなど実行体制を明確化し、JMDC社の連結子会社化やDSBの売上目標提示など具体的施策を伴う発信をしている。
企業価値向上への貢献では、FA業界におけるGEMBA DX実装を通じて「モノ+サービス」への事業転換を加速し、企業価値向上に貢献している。NVIDIAやコグニザントとの連携により、デジタルツインやIT-OT融合を実現し、生産性向上と熟練工の技能継承を支援。さらに、JMDC社との協業により、医療・ヘルスケア分野でのデータ活用を基軸とした新たなビジネスモデルを構築し、重症化予防や健康経営支援を推進。社会課題の解決と新市場創出を通じて、持続的成長を実現している。
デバイス由来の高品質データを核に「モノ→モノ+サービス」へ事業モデルを転換する明確なDX戦略を示している。JMDCの子会社化、DSBの設置、オムロンデジタル創設、NVIDIA・コグニザント等との共創により現場データをサービス化しリカーリング収益化を目指す点は、企業価値向上に直結する強力な取り組みである。
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