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米食品医薬品局(FDA)は5月15日、HER2陽性早期乳がん患者に対する術前療法および術後療法として、第一三共株式会社とアストラゼネカ社が共同開発したエンハーツ(一般名トラスツズマブ デルクステカン)を承認した。
術前療法としては、HER2陽性ステージIIまたはIII乳がんの成人患者に対し、タキサン系抗がん薬、トラスツズマブ、ペルツズマブによるTHP療法に先行して使用することが承認された。術後療法としては、トラスツズマブ(ペルツズマブ併用の有無を問わない)およびタキサン系抗がん薬を用いた治療後に浸潤性残存病変を有するHER2陽性乳がんの成人患者に対する治療として承認された。
今回の承認は、2件の第3相試験(DESTINY-Breast11試験、DESTINY-Breast05試験)の結果に基づいている。HER2陽性、高リスク、早期乳がんの成人927人を対象にエンハーツの術前療法を評価したDESTINY-Breast11試験では、エンハーツ投与後にTHP療法を行った群での病理学的完全奏効(pCR)率が67.3%であり、dose-denseドキソルビシン+シクロホスファミド(ddAC)療法後にTHP療法を行った群の56.3%を上回った。
また、術前療法後に浸潤性残存病変を有するHER2陽性乳がん患者1,635人を対象にエンハーツの術後療法を評価したDESTINY-Breast05試験では、エンハーツ群では、トラスツズマブ エムタンシン(T-DM1)群と比較して、浸潤性疾患の再発または死亡のリスクが53%低かった(ハザード比0.47)。3年間の無浸潤疾患生存率は、エンハーツ群が92.4%、T-DM1群が83.7%であった。
アストラゼネカ社腫瘍・血液疾患事業部門のエグゼクティブバイスプレジデントであるDave Fredrickson氏は、「HER2陽性早期乳がんは治癒する可能性が高いと考えられているが、依然として患者の最大4人に1人が再発を経験しており、この領域における新たな治療選択肢の必要性が浮き彫りとなっている。今回の承認は、より多くの患者が治癒する可能性を広げるものであり、この領域では長年にわたり見られなかった重要な進展となる。また、エンハーツを早期乳がん治療における基盤的治療として位置付けるものでもある」と同社のニュースリリースでコメントしている。(HealthDay News 2026年5月22日)




















