武田薬品と米バクスターインターナショナルは、細胞培養法によるインフルエンザワクチンに関するライセンス契約を締結した。既に両社は、インフルエンザワクチンの製造に関する提携で基本合意していたが、正式にライセンス契約を交わすことになった。武田は、バクスターが開発したヴェロ細胞培養技術を導入し、細胞培養インフルエンザワクチンの国内開発を本格的に進めていく。
契約により、武田はバクスターに対し、契約一時金と技術移転・臨床開発・販売の進捗に応じたマイルストン、販売額に応じて料率が変わるロイヤリティを支払うほか、開発費用を負担する。
武田は、バクスターのヴェロ細胞培養技術を導入することで、従来の鶏卵培養法に比べ、短期間で大量のワクチンの製造を目指している。山口県光市にある光工場でインフルエンザワクチンに特化した生産施設を建設し、2013年度中には稼動させたい考え。その後両社で、H5N1インフルエンザワクチンの国内共同開発に着手する方針。