
新ブランド「MDV+EF」を冠したOTC薬
各種医療データの運用・提供サービス大手のメディカル・データ・ビジョンの子会社で、H&BC製品やヘルスケア産業向けサービス提供のMDVコンシューマー・ヘルスケア(東京千代田区、本多功征社長)は、肌バリア機能の低下したドライスキンを“なめらか肌”に改善する、ヘパリン類似物質配合の外皮用薬「MDV+EFデコルケア」(第2類医薬品、販売名オノフェHPクリーム)を今月から新発売した。
MDVコンシューマー・ヘルスケアは、親会社のメディカル・データ・ビジョンが保有する大規模診療データベース(9月末現在で実患者数は2490万人)を活用し、ヘルスケア産業向けに医療データの調査分析・提供サービスのほか、EBM(根拠に基づく医療)の観点でOTC医薬品をはじめとしたH&BC製品のマーケティングを実践すべく、2017年2月に設立された。
昨年7月からは、大規模診療データに基づいた同社初の製品として、皮膚科に通う150万人の悩みから乾燥性敏感肌向けスキンケアシリーズ「KISOU」(化粧品)を開発・発売している。そして今回、設立以来の目標であったOTC医薬品「MDV+EFデコルケア」を、初めて上市することとなった。

本多社長
本多社長は「POS等の物販データ、定量・定性調査データも重要だが、例えば代理購買のケースもある。生活者に対し、真にインサイトしようとした時に、どうしてもギャップが生まれたり、設問の設定で回答が変わってくる。セルフメディケーション推進に少なからず寄与したいと考えている当社としては、人の気持ちを知る、動きを知ることに加えて、やはり医薬品であるならば臨床の現場の実態を製品に反映することが不可欠で、今後も診療データを活用し、EBMに基づいた革新的な製品をOTCの新ブランド『MDV+EF』のもと、第2弾・第3弾と開発していきたい」と意欲を見せる。
「MDV+EFデコルケア」は、約440万人の診療データエビデンスにより開発した、有効成分ヘパリン類似物質配合のクリーム剤で、乾燥などの要因でバリア機能の低下した荒れ肌を、なめらか肌(同社独自定義の乾燥や皮膚炎のないキメの整った肌)に再生する、医療用と同量&単味配合したクリーム剤。
診療データからは、乾燥肌にはヘパリン類似物質(外用剤)が最も多く処方されており、医療現場でのヘパリン類似物質の処方患者数は、最近7年間で150%ほど伸長しており(11~17年の比較)、季節の変わり目に若干の増減はあるが、年間を通じて処方されている傾向があるという。
同品は血行促進作用・抗炎症作用・保湿作用の優れたヘパリン類似物質を医療用と同量配合すると共に、単味配合としているのが特徴。伸びがよく塗りやすい濃厚クリームタイプで、無香料・無着色、ステロイド無配合、尿素無配合なので、敏感肌の人に最適。内容量50gで、税別希望小売価格1200円。
なお、化粧品「KISOU」は現在、ドラッグストアなど約30社の小売業が1都2府30県の約400店舗で取り扱っており、「MDV+EFデコルケア」もまずはこれら販売店を中心として、「今後は規模は関係なく、接客・カウンセリング型のドラッグストア、薬局・薬店に提案していきたい」(本多氏)とする。