サンバイオと大日本住友製薬は1月29日、慢性期脳梗塞を対象とした細胞医薬品「SB623」の米国後期第II相試験について、有効性の主要評価項目を達成できなかったと発表した。詳細な試験結果は解析中で、その結果を踏まえ、両社は今後の開発計画を検討する。詳細な試験結果は今後の学会等で発表する予定。国内バイオベンチャー発細胞医薬品として、外傷性脳損傷の日本と米国の後期第II相試験に続き、慢性期脳梗塞でも米国後期第II相試験で主要評価項目の達成が期待されたが、予想外の厳しい結果となった。
「SB623」は、サンバイオが創製した健常人から採取した骨髄液を加工・培養して作製された他家由来の間葉系幹細胞。慢性期脳梗塞に伴う運動機能障害を呈する患者163人を対象に、「SB623」250万細胞投与群、同500万細胞投与群、シャム手術群(コントロール群)の三つに割り付け、主要評価項目として投与6カ月後に有効性の指標となる「FMMS」がベースラインから10ポイント改善した患者の割合を評価した結果、コントロール群に対し、有意差を示すことができなかった。
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