◆「とにかくヒットを1本打つことです」。市立堺病院薬剤部長の阿南節子氏は講演会場でフロアから「どうやって部下の薬剤師を育てたらいいのですか」「どうすれば専門薬剤師になれますか」と聞かれるたび、そう答えているという
◆癌と感染症の専門薬剤師の資格を持つことや、海外のエビデンスに通じた豊富な情報力で全国的に知られる阿南氏。院内でも医師らの信頼を獲得し一目置かれる存在だが、何も始めからそうだったわけではない
◆きっかけとなった「ヒット」は、病棟活動を開始した頃の相互作用の発見だ。廊下を這って進むなど言動が異常な患者がいた。原因不明だが、ある抗菌薬と非ステロイド性抗炎症薬の併用で精神錯乱を起こすという海外の情報を見つけ、医師に提言。処方の変更で錯乱は治まった
◆この事例で「薬剤師は独自の視点を持つと認識してもらえた」。まずは1本、その後もヒットを積み重ねればチーム医療に不可欠な存在になれるという。これまで阿南氏は、膨大な情報源を丹念に調べ、目的の情報を拾い上げる作業を繰り返してきた。ヒットを打つには地道な努力が欠かせない。
「とにかくヒットを1本打つことです」
2009年03月27日 (金)
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