日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)が主催する第23回「JAPANドラッグストアショー」が8月18~20日の3日間、東京有明の東京ビッグサイトで開催される。昨年12月に公表したJACDSの今後の事業計画の基本テーマで、「JAPANドラッグストアショーを通じた業界の重要性啓発を推進」を一つに打ち出す中、約3年半ぶりのリアル開催となった昨年の第22回ショーに引き続き、今回もリアル開催される予定だ。
これまでも同ショーへの関心は非常に高いものがあったが、コロナ禍を経て、さらに注目度が増したようにも思う。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、同ショーも中止やオンラインのみでの開催などの対応を迫られたことは記憶に新しい。こうした中、出展者などから多数挙がった要望に応える形でリアル開催した昨年は、コロナ禍であっても結果的に出展者数は過去最大を達成した。
同ショーは、ドラッグストア業界が総力を挙げ、セルフメディケーションを支える様々な商品や情報・システムなどが一堂に集まる「健康と美容」に関する国内最大級の専門展示会。ドラッグストア、薬局・薬店、業界専門卸・商社などが多く集まり、一般生活者の最も近くでアプローチすることができる。今回は、テーマに「新しい生活提案と実践、持続可能社会の実現、課題と向き合うドラッグストア―セルフメディケーションと共に歩むこれからの暮らし」を掲げている。
特別企画ゾーンとしては▽フェムケアゾーン▽SDGsゾーン▽食と健康ゾーン――などの設置が予定されている。フェムケアは年々注目度が増してきており、同ショーでも初めてのゾーン展開となる。テーマは「女性の健康は社会の未来―ドラッグストアで『♯フェム活』しよう」で、商品やシステムを見ることに加え、実際に手に取って質感などを感じ取ってもらうほか、自身の身体と向き合える相談コーナーを設置し、女性の健康促進向上を図る考え。
フェムケアゾーンについては、JACDSの池野隆光会長も記者会見で言及。まだ店頭ではそれほど取り扱いが多くない現状ながら、今回の同ショーを機に取り扱いが増えていくとの見通しを示した。
ドラッグストアにおけるフェムケアカテゴリーの新たな取り組みや売場の具体的な提案がなされ、ドラッグストアのフェムケアカテゴリーの今後が示されるだろう。
コロナ禍を経て、健康に対する生活者の意識は確実に高まったと言える。ドラッグストアには、医薬品など生活必需品の供給に加え、各種医療関連サービスや健康寿命延伸に向けた予防関連サービスの担い手としての役割が期待されており、その重要性は増している。
今回の同ショーにおいて、ドラッグストアの存在意義や重要性の啓発がさらに進む場となるよう注目したい。