第56回日本薬剤師会学術大会
武智 洋一郎先生の横顔
このたび、武智洋一郎先生が2023年度日本薬剤師会賞を受賞されましたことを心よりお祝い申し上げます。
武智先生は、当会の理事を2年、副会長を7年務められた後、16年から20年まで会長に就任され、会員を良く統率し、各種委員会において主導的な立場で精力的に携わり、かかりつけ薬局・薬剤師、ジェネリック医薬品の使用およびセルフメディケーションの推進への取り組み、ならびに処方箋を発行する県医師会、県病院協会、県歯科医師会等との調整に奔走され、患者の立場に立った医薬分業体制の整備等にその手腕を発揮するなど、群馬県における薬事、薬業の発展と会の円滑な運営や発展および会員の職能の向上に献身的に尽力され、地域の保健衛生の向上に大いに貢献されました。
また、11年に発生した東日本大震災を契機に、災害薬事業務従事者の養成に努め、会として各種の防災訓練等にも積極的に参加するなど、災害対策業務に力を注ぐと共に、かかりつけおよび健康相談機能強化を目的とした事業等を積極的に実施することにより、地域包括ケアシステムの一翼を担う薬局・薬剤師の育成にも尽力されてこられました。
先生には、会長を退任されてからも当会の名誉会長として後輩の指導・育成にお力添えをいただいておりますことに感謝申し上げますと共に、今後のますますのご健勝とご活躍をご祈念申し上げます。
(群馬県薬剤師会会長・田尻耕太郎)
プロフィール
1970年岐阜薬科大学製造薬学科卒業。製薬会社勤務を経て、カイロス中泉薬局代表取締役。元高崎市薬剤師会理事、元群馬県薬剤師会会長。元日本薬剤師会代議員。群馬県薬事審議会委員、群馬県薬物指定審査会委員、社会保険診療報酬支払基金群馬支部参与などを歴任。旭日双光章、群馬県知事表彰などを受賞。
竹内 伸仁先生の横顔
竹内伸仁先生がこのたび栄えある日本薬剤師会賞を受賞されるに当たり、心よりお祝い申し上げます。
先生の北海道薬剤師会での役員歴としては、2000年から理事、常務理事、副会長、会長として約30年間にわたり、本会の幅広い会務・事業に携わっていただきました。
先生の温厚な人柄もあり、役員間の和を重視され、諸事業について全役員から様々な意見を聞きつつ、本会の円滑な会務運営に最善となる方策を選択され、本会発展にご尽力をいただきました。
現在は顧問として、高所大所よりご意見をお伺いしております。
先生の特に顕著なご功績としては、第53回日本薬剤師会学術大会(札幌大会)の開催が挙げられます。開催前年から新型コロナウイルス感染症が全世界で蔓延し、日本でも多くの学会、研修会等が軒並み中止を余儀なくされる中、開催について賛成、反対の意見が均衡しましたが、感染症が蔓延する中でも薬剤師が学ぶ場である大会、研修会は失われてはいけない。そのような状況下でも薬剤師の職能を生かし、大会は行えることを全国に示したいという強い信念のもと学術大会の開催を決断され、限られた準備期間の中で多くの課題を解決した上で、学術大会の開催・成功を収められました。このモデルが以降の学術大会開催にも生かされたものと思っております。
竹内先生におかれては今後とも本会の発展にお力添えをお願いいただくと共に、ご健勝と一層のご活躍を祈念申し上げます。
(北海道薬剤師会会長・有澤賢二)
プロフィール
1983年北海道薬科大学薬学部卒業。たけうち薬局代表取締役。元北海道薬剤師会会長。元北海道学校保健会副会長。元北海道対がん協会評議員。北海道総合保健医療協議会委員、北海道医療審議会委員、北海道献血推進協議会委員などを歴任。2013年北海道薬剤師会賞を受賞。
岩本 研先生の横顔
岩本研先生が、栄えある2023年度日本薬剤師会賞を地元和歌山で受賞されますことを心よりお祝い申し上げます。
先生を一言で表現すれば、有言実行・率先垂範の先生です。
2006年に和歌山県薬剤師会長に就任されてから、若手薬剤師の登用、研修会の充実、他職種や行政との交流等を熱心に行い、近代的な薬剤師会に生まれ変わらせました。会長自ら県内基幹病院等と熱心に協議し、それまでほぼ0%だった県内医薬分業の硬い門を開放しました。
11年に発生した東日本大震災および紀伊半島大災害でも、自ら支援チームを率いて被災地に駆けつけ支援活動を行い、全国3番目のモバイルファーマシー導入につながりました。
先生を語る上で欠かせないのは政治活動です。薬剤師会長就任以前から連盟役員として県内各支部の班組織を確立させ、連盟活動の基礎を作り上げると共に、地方議員、知事、国会議員との交流も積極的に行い幅広い人脈を構築されています。
山本会長就任時には日本薬剤師連盟幹事長に抜擢され、全国を飛び回り、藤井基之先生、本田顕子先生、神谷政幸先生の支援活動の陣頭指揮を執り、当選に結び付けた手腕は皆様ご承知の通りで、急激に変動する薬剤師業務に係る政策や法律作成に薬剤師の意見を反映させるために大きな貢献をされました。
先生は、酒とゴルフとカラオケをこよなく愛す、見た目とは違う優しく思いやりのある尊敬できる先生です。これからも無理せず体調に気をつけて、当会相談役として大所高所から私たちを見守っていただければ幸いです。
(和歌山県薬剤師会会長・稲葉眞也)
プロフィール
1976年第一薬科大学薬学部卒業。薬局勤務を経て、岩本薬局を経営。現和歌山県薬剤師会相談役。元和歌山市薬剤師会会長。元和歌山県薬剤師会会長。元日本薬剤師会代議員。元日本薬剤師連盟副会長、元日本薬剤師連盟幹事長。和歌山県医療審議会、和歌山県献血推進協議会、和歌山県地域保健医療協議会などの委員を歴任。和歌山県知事表彰、薬事功労者厚生労働大臣表彰などを受賞。2020年旭日双光章受章。