◆小林製薬の機能性表示食品「紅麹コレステヘルプ」を摂取した人に腎疾患等が発生し、紅麹関連製品の自主回収に追い込まれた案件は、2人の死亡者を出す最悪の事態に発展した。入院した人も100人以上に達した。原因が突き止められていない中、被害の拡大が想定される
◆問題を大きくしたのは、被害発覚から同社の報告が2カ月遅れたことだ。武見敬三厚生労働相も、国に報告がなかったことに「遺憾」と不快感を示し、ついに厚労省や消費者庁など国が事態収拾に動き出した
◆初動のミスから事態が深刻化した感があり、後発品メーカーの小林化工の不正製造事件が思い出される。今回は問題の紅麹原料が広く食品メーカーなど52社に提供されていることが分かっているが、供給先は公開されていない。こうした後手後手の対応は一層の混乱を招くだろう
◆まずは今回の原因究明と被害拡大の防止が急がれるが、急成長する健康食品市場を前に“売らんかな”の安易な姿勢はなかったか。機能性表示食品のリスクを含めた総点検が必要だ。
「紅麹」問題、被害が拡大
2024年03月29日 (金)
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