
2~4の3日間、千葉市で開かれた日本医療薬学会年会のシンポジウムで、薬系大学教員や現場の薬剤師が小児薬物療法の卒前・卒後教育の現状やあり方を話し合った。医療技術の発展に伴って医療を必要とする医療的ケア児が増えるなど、多くの薬剤師の小児領域への関わりが求められる中、薬学生や薬剤師が必要な知識やノウハウを修得できる機会は少ない。関係者は、病院の実務実習で薬学生に教育する場面を設けたり、大学内の各年次に小児薬物療法の教育を配置したりするなど、先進的な事例を報告した。
小川隆弘氏(北里大学病院薬剤部)は、実務実習中に全員の薬学生に対し、小児薬物療法を評価する半日の症例検討プログラムを実施していると語った。薬学生は10分の導入講義を受けた後、少人数のグループに分かれ症例検討を行う。川崎病の急性期症例、先天性心疾患の術後症例の2題のうち、どちらかを選んで討議する。その後の60分の解説講義で、小児薬用量の考え方、小児における服薬方法の工夫や腎機能評価などを学習する。
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