計測・計量機器事業や医療・健康機器事業などを手がけるエー・アンド・デイは9日、二重風防を備えたマイクロ(ミクロ)天びん/分析用天びんに関する新技術を開発し、3月18日付で特許を取得したと発表した。
高機能天びんには、エアコンの風などによる秤量皿周囲の空気の流動による計量への悪影響を防ぐため風防を設けているモデルがある。風防には秤量皿に試料を載置するための開閉部を開閉するスライドドアを設けているが、スライドドアの開閉時にも空気の流れが発生し、計量における繰り返し性を悪化させる恐れがある。
空気の流れが秤量皿に及ばないように,風防内にさらに秤量皿を覆う風防を設けた二重風防を備えた天びんがある。しかし、スライドドアの開閉操作を内側風防と外側風防の2回行う必要があるなどの難点がある。
今回、同社は、内側風防と外側風防のスライドドアを同一方向に移動するように連係させ、外側風防のスライドドアを開閉することで内側風防のスライドドアも同時に開閉することができるマイクロ天びん/分析用天びんを開発し、特許を取得した。
この技術により、二重風防のスライドドアの開閉操作が1回で済むため、スライドドアの開放時間が短縮でき、外気の流入量が減少する。このため、計量における繰り返し性が向上し、特に高分解能の天びんにおける正確な計量を実現することができる。