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　村田製作所は5日、産業・エネルギー・医療分野に対応した高絶縁小型 DC-DCコンバータ「NXJ1Tシリーズ」を商品化したと発表した。同製品は、高絶縁、低漏れ電流、高耐久性を備えており、高電圧環境下での動作が必要な産業・エネルギー分野や、高い安全性が求められる医療分野で活用できる。サンプルの提供も開始している。

　近年、産業・エネルギー・医療分野では、機器の高性能化やそれに伴うシステムの高度化が進展している。産業・エネルギー分野では、高性能なアプリ件ションが普及し、これらを安定して動作するには、通信インターフェースやセンシング回路に求められる絶縁性が重要になっている。一方、医療分野では、人体に直接接続される医療機器における安全性の確保が不可欠となる。このような背景から、電子機器の効率的かつ安定的な動作を支えるDC-DCコンバータには、高い絶縁性と安全性が求められています。

　そこで同社は、高絶縁（4.2kV DC）、低漏れ電流、高耐久性を備えた同製品を開発した。高い絶縁性能により、機器全体の信頼性の向上に貢献し、高電圧環境下でも利用できる。低漏れ電流設計は、機器の安定動作を支え、人体に直接接続される医療機器など安全性が求められる用途にも適している。

　さらに、独自の成形技術で-40℃から125℃の温度サイクル試験に1000回以上耐える高い耐久性を実現。粉塵や微粒子の侵入を防ぐ優れた防護機能も備え、極めて高い信頼性を確保している。

　そのため、産業・エネルギー分野から医療分野まで幅広く対応可能となっている。加えて、小型設計（10.55mmx13.70mmx4.04mm）ながら、約80％の高い変換効率を達成しており、省スペース化と省エネルギー化に貢献する。

　なお、安全や医療に関する規格であるUL62368（情報通信機器およびオーディオ・ビデオ機器に関する製品安全規格）やANSI/AAMI ES60601-1（米国規格協会および医用機器標準化団体による医療用電子機器向け安全基準）に対応している。