シスメックスは25日、医療現場での安全性と環境への配慮を両立させる新たな取り組みを開始したと発表した。
血液検査において血中の細胞形態を評価するためには、塗抹標本を作製する際にメタノールを含む染色液が使用されている。しかし、医療機関ではメタノールの毒性による医療従事者への健康リスクや、規制対応に伴うコスト増加、有害物質による環境への負荷といった課題がある。
これらの課題を解決するため同社は、メタノールを含まないゼロメタノール染色液とそれに対応する装置を発売し、安心安全な検査室運営を支援するソリューションを提供する。この装置は、欧州の一部と米国で先行発売を予定し、その他の地域でも順次発売していく予定にしている。
これにより、メタノール使用による健康リスクを低減すると共に、輸送や保管にかかる費用とリスクも軽減され、医療機関における運営効率の向上に貢献する。さらに、有害物質の削減による環境負荷の低減にもつながっていく。
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