PV業務のフルサービス提供‐専門家集団が支える質の高さ

安藤氏
ウィズウィグは、安全性情報管理(PV)業務のフルサービスを専門知識、ノウハウを持つスタッフにより提供できるのが強みだ。PV分野にもAIソリューションが幅を利かせる今日、薬事規制に基づいて分析、評価案や報告書案の作成支援が日英で可能なのはスタッフの能力の高さによるところが大きい。加えて、翻訳企業として培ってきた薬事分野の翻訳力も、サービスの質の高さにつながる。前年度から本格化している医療機器分野のPV業務受託では、社内教育によりスタッフの能力を高め、態勢を整えたことで、需要の取り込みをさらに図る。
同社は、安全性情報の受付から当局への報告、海外本社や提携企業への報告までの一連の支援業務、またはその一部を受託する。業務の立ち上げの良さが注目されて依頼されるケースが多く、リピーターも多い。
同社のPV業務受託の強みは、もともと安全性情報の翻訳業務から始まったことに由来する。国内外の有害事象情報の共有を図るCIOMS(国際医学団体協議会)レポートの翻訳を受託したことがきっかけで、その業務を通じて、翻訳力のみならず、CIOMSレポートを読み込む能力、安全性情報の背景や評価、報告様式に関する知識、さらには安全性情報データベースの取り扱いへの理解を深めていった。その後、顧客の要望を確認しながら、応需態勢を整えてきた。
PV業務量は年々増えている。製薬企業が抱える課題は大きくなっており、AIソリューションの導入余地があるわけだが、そこはやはり専門知識とノウハウを備えたスタッフとの協業作業が必要だ。グローバル化が進むにつれ、同社の翻訳力、最新規制への対応力を生かす余地は広がっている。
その強みは、海外当局対応の一方で、海外情報の日本当局への対応にも力を発揮する。海外を含む症例報告、研究報告などの安全性に関する文献スクリーニングの検索、評価案や報告書案の作成支援は、薬機法に基づくのは当然のこと、文献を読む力、ライティングの力を持つスタッフがいてこそだ。グローバルCROやICCC(国内治験管理人)からグローバル治験の安全性管理業務を依頼されるケースも増えている。グローバル治験では海外報告入手時点から起算して対応が必要になるため、報告までのスピードが求められる上、英語力、コミュニケーション力もより高いものが求められる。
安藤惣吉代表取締役は、AIは確かに業務の効率化、スピードアップを図るが「質の高い安全性情報管理を行うには、高い専門知識とノウハウを持ったレベルの高い人間のスタッフが必要。われわれには能力の高い自社社員がおり、その強みを最大限生かしてサービスを提供している」と強調する。
この中で、医療機器分野のPV業務受託の態勢を整え、昨年度から本格化した。医療機器は、海外からの導入品も多く、製品ごとに多様な性質を持つ医療機器は、医薬品とは異なる専門知識が必要になるが、同社が得意とする社員教育を徹底して対応力を強化した。
メーカー側に実際に製品を見せてもらいながら、必要な支援体制を築き上げていったという。安藤氏は「医薬品と同様に、委託側と協力しながら、関係性を培って、質の高いサービスを生み出していくのが、われわれの特徴であり、メリットだと考えている」と説明する。
読者に向け安藤氏は、「AIソリューションを生かし、質の高いPV業務にしていくには専門的な人材が必要であり、そこにわれわれの役割、サービスがあると考えている」と述べ、AI時代の専門家集団の重要性をアピールする。
ウィズウィグ
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