PHCは6日、発明協会が主催する「2025年度地方発明表彰」の「関東地方発明表彰」で、培養装置の除染液噴霧装置が「群馬県知事賞」を、スループットを向上させる検体搬送システムが「千葉県発明協会会長賞」を受賞したと発表した。同社製品の表彰は10年連続となる。

噴霧装置(MCO-50HP)

検体搬送システムを搭載した「全自動血液凝固検査システム STACIA CN10」
「除染液噴霧装置」は、噴出部に設けた振動板を振動させることで、除染液である過酸化水素水を非常に細かい霧状にして噴霧する仕組みが採用されている。これにより、除染液が装置内の細部まで均一に広がり、高い除染効果を実現している。さらに、振動によって除染液の中に発生する気泡が噴霧口に溜まるのを防ぐ構造になっているため、噴霧が途中で止まってしまうといったトラブルを防ぐことができ、確実で効果的な除染作業が可能となる。
同装置をインキュベーターに搭載することで、細胞培養に求められる高い清浄度を安定して維持できる環境を提供でき、研究の効率化や実験結果の信頼性を向上させている。
「検体搬送システム」は、分析装置に接続する検体搬送装置の機能を制御し、検体のサンプリング処理の効率と臨床検査のスループットを向上させ、臨床検査室の業務の効率化と測定の迅速化が図れる。
さらに、同システムを搭載した「全自動血液凝固検査システムSTACIA CN10」は、先行するサンプルラックを搬送しながら、後続のサンプルラックに保持されているサンプル容器を識別し、予めサンプル容器の有無や識別情報を特定できる「先読み動作」を行うことができる。この機能によって、単位時間あたりの処理能力が向上し、サンプリング処理の効率が高まっている。
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