島津製作所はこのほど、半導体製造に不可欠な超純水のモニタリング用オンラインTOC計「TOC-1000e S」を国内外で発売した。同製品は、独自の測定アルゴリズムによって半導体製造工程に必要とされるTOC濃度1μg/L以下の安定した測定を実現している。
TOC(全有機体炭素、Total Organic Carbon)計は、水などに含まれる有機物を有機体炭素量として測定する分析装置。半導体製造における超純水管理や環境調査、産業排水の監視などに使用されている。同社製TOC計は、水道水や製薬用水(医薬用水)などの品質管理用途の「ラボ計」、および排水や環境水などの水質モニタリング用途の「オンライン計」の双方で高い評価を得ている。
同製品は、同社独自のエキシマランプ技術とエネルギーの高い短波長光を「Active-Path」構造によって、尿素など従来検出が困難であった有機物も高感度で検出でき、半導体製造における歩留まり低下の要因をリアルタイムで監視することができる。
また、ランプと導電率計を直列に連結したシンプルな構造をしており、装置に取り込む試料水の一部を連続的に測定流路に送り込み、測定するため、超純水への不純物の混入を即座に捕捉し、不良品の発生を防ぐことができる。
さらに、前シリーズでも好評だった「小型・軽量」と「使いやすさ」は維持し、高感度と運用負担の軽減を両立している。約3kgの小型・軽量設計で、卓上・壁面・パイプなどに簡単に設置できる。タッチパネルによる直感的な操作性、1年間メンテナンスフリー設計、工具不要の部品交換など、現場での運用負担が軽減できる。
希望販売価格は605万円(税込)。販売目標は販売後1年間に国内外で300台。












