◆薬害エイズ事件犠牲者の追悼などを目的とした「はばたきメモリアルコンサート」であいさつした作曲家・池辺晋一郎さんの言葉が耳に残る。「音楽で全てを解決することはできないが、音楽にどれだけの力があるのか、常に私は考える」。池辺さんは第1回と今回、総合音楽監督を務めた
◆このような企画を行う背景には、事件の風化への危惧がある。事件の民事訴訟和解から、3月29日で10年になる。被害者で参議院議員の家西悟さんは、今の自分を「散々怒りすぎて疲れたというか、冷静すぎる自分がいる。これではいかんのだけれど」と話す。怒り続けなければならないという立場は辛い
◆はばたき福祉事業団によると、「被害が長期化し、悪い状況に馴れてしまい、かなり悪化しなければ窮状を訴えてこない傾向がある」「引きこもりや、家から離れてしまった親子、兄弟の関係が疎遠になるなどの問題が発生している」という。重複感染したHCVの対策も急務だ
◆被害に終わりはない。医療体制の改善、エイズへの差別・偏見の解消には多くの支援が要る。製薬業界の関係者も、自らができることを考え続ける必要がある。
薬害エイズ、犠牲者はいま
2006年03月08日 (水)
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