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医学会総会の「死に方体験」

2006年03月01日 (水)

◆「病を診て人を診ず」はかつて医者の姿勢を批判して使われた言葉だ。それが近年の医療は、「患者中心」へと視点が変わりつつある
◆こうした「人のための医学や幸福につながる医療」「いのちの大切さ」など、医療本来の目的に立ち返ろうとの考え方が、来年4月に大阪で開催される日本医学会総会の基本理念に込められている
◆その理念は、今回新たに企画された一般市民向けイベントにも反映される。進歩が目覚ましく、一般の人たちには遠い世界に行ってしまった感のある医学・医療を身近に触れてもらおうと、大阪城の周辺地区で9日間にわたり、参加体験型のイベントを開催する
◆生命の誕生や成長、老いのメカニズムなど命の不思議さを学習し、手術のデモンストレーションにも挑戦できる。さらに死に方体験を通じて、世界の死生観を学べるなど、趣向を凝らした内容となりそうだ
◆市民が医学・医療の本質を理解していくためのプロセスも考案し、それを念頭に置いた企画構成になっている。医学会総会が、大々的な市民向けイベントに力を入れている点は評価できる。新しい時代の医療構築に向けた試みに注目していきたい。



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