あすか製薬は、ワイスが国内で供給している5製品を承継し、産婦人科領域でのシェア拡大と重点4領域以外の製品ラインナップの拡充を図る。あすか製薬では、7月1日からワイスに代わって承継した製品の供給と医薬情報活動を行うことにしている。販売は武田薬品。
産婦人科領域で承継されるのは、経口避妊剤「トライディオール21錠、同28錠」、黄体・卵胞ホルモン配合剤「プラノバール配合錠」の2製品。これまであすか製薬は、2008年10月にそーせいから緊急避妊薬「SOH‐075」を導入し、今年2月には更年期障害治療剤「メノエイドコンビパッチ」を発売するなど、産婦人科領域を重点領域として事業を展開してきた。今回、ワイスから2製品を承継することで、さらなるシェア拡大を目指す。
一方、非ステロイド性鎮痛・抗炎症剤「オスラテック錠100、同200」、睡眠導入剤「ロラメット錠1・0」、アントラキノン系抗悪性腫瘍剤「ノバントロン注10mg、同20mg」の3製品を承継し、重点4領域以外の製品ラインナップも拡充させた。このうち、ノバントロンに関しては、血液癌領域を強みとする日本製薬に情報提供活動を委託することで、価値最大化を図っていく。
承継された5製品は、ワイス製品の在庫が切れた段階で、あすか製薬による供給へと切り換えていく。今後、製造販売承認の主体があすか製薬に承継され、製造移管も進められる。ただ、トライディオール錠に関しては、一物二名称として、既にあすか製薬が「アンジュ」を発売していることから、製造販売承認の承継に調整が必要で、対応を検討することにしている。