◆「薬あるところに薬剤師あり」の名言を残した、元日本病院薬剤師会会長の全田浩氏が6月17日に逝去した。71歳だった。全田氏の実績は、病院薬剤師の職能確立への情熱や、薬学教育6年制の実現、HIV専門薬剤師の設立など、数え上げればきりがない
◆だが、何といっても全田氏の名前を口にするとき、最もふさわしいのは“カリスマ性”や“求心力”といったキーワードだろう。酒を愛するが故に、時には周囲を戸惑わせるような失敗もあった。それでも、あらゆる人を味方にしてしまう。そんな力強い魅力に溢れた人物は社会を見回しても、多くはない
◆全田氏の訃報に接した後、多くの人から「あの人にはとても可愛がってもらった」と残念がる声も聞いた。これほど多くの人に「可愛がってもらった」という印象を与える人も、また珍しい人徳のなせる業だろう
◆葬儀は密葬で行われたため、有志による「偲ぶ会」がすぐさま企画された。「偲ぶ会」は8月1日に東京で予定されている。魅力に溢れる名物薬剤師が、また1人減ったと思うと、何とも心寂しい思いがする。
「薬あるところに薬剤師あり」
2009年07月17日 (金)
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