セルフM、OTCへ人的支援
ウイングメディカルは、OTC医薬品市場を活性化させる活動を、人的リソース、教育研修・活用に対する提案で支えるため、薬剤師の紹介・派遣、登録販売者の紹介を行っている。生活習慣の改善やOTCを活用して自らが健康を維持・増進し、医療費抑制にも期待されるセルフメディケーション概念の実践に向け、OTC市場の拡大に対応する人的リソースの提案や安全かつ適正な情報提供ができる環境整備に努めている。代表取締役の恩田乾次郎氏に、人材を求める企業と転職・就職希望者へのアドバイスのほか、カラーセラピーの普及など同社の最近の主要な動きを聞いた。
企業が、薬剤師や登録販売者に求める人物像に変化が現れているという。同社が社員研修をサポートしている企業からは、これまでの専門知識を中心とした研修から、マナー、コミュニケーションを含めて、医療知識を明解に患者へ伝えられる話法までの一連の流れを,実務レベルで実施したいというニーズが高まっている。
採用した人材をより有効かつ効果的に配置し、消費者へ安心を提供できる環境整備も含め、人材の適性や傾向に配慮して能力を十分に発揮する環境整備のため、カラーセラピーを取り入れた人事戦略を提案している。また、就業意欲のある高齢者の経営技術を,積極的に生かすフィールドづくりが必要なことから、柔軟性に優れ、明るくコミュニケーション能力が高い人材を提供している。
適材適所の人材活用を裏付ける手法として、SPI(性格・能力の両面からの統合適正検査)等とは異なる手法を提案している。恩田氏は、「人材の有効活用は、採用から研修を経て、マネジメントに至るまで、定期的な教育と指導が必要であり、全ての業務をサポートする仕組みを提案している」と説明した。
昨年から始まった新たなOTC販売制度は、セルフメディケーションの推進を加速させることが期待されている。薬剤師、登録販売者により、セルフメディケーションが拡大し、生活者の健康維持への努力が向上すれば、国の医療財政の改善にも貢献できることになる。それに呼応して、消費者に専門的知識を有した,身近で頼られる薬剤師や登録販売者が求められている。
資格取得後のスキルアップ、キャリアアップも多様化しているという。患者に分かりやすく安心を提供する能力を備えていることが望まれており、薬剤師と登録販売者が緊密に連携してこそ、機能的で効果的なセルフメディケーションが実現できる。「これに向けて、当社が毎月開催している研修やセミナーを通して、薬剤師による登録販売者のための研修等、自己研鑽に努める資格者を支援している」と、ウイングメディカル独自の研修・セミナーによる貢献を強調した。
登録者数は毎年増加を続けており、現在では薬剤師2万6000人超、登録販売者600人超となっている。登録販売者については、各団体の動向が不透明な部分もあって、様子を見ている状況にあるようだ。
同社は、1989年の創業以来、女性の再雇用促進と地位向上に注力し、出産・育児・介護等で離職した有資格者の職場復帰をサポートしている。
また最近では、代替医療として注目されるカラーセラピーの普及を推進し、色による癒しの効果や,癒しと安らぎの空間を提供する「メディカルスペースデザインルーム」も運営している。専門デザイナーを抱えて、調剤薬局やサプリ専門店舗の空間デザインを手がけている。
カラーセラピー理論の応用によって、既にクリニックや調剤薬局に、無機質ではない潤いと暖かみのあるデザインを提供しており、その効果は消費者や利用者だけではなく、従業員も業務に集中でき、円滑なコミュニケーションを図れるようになったなどの効果も生んでいる。さらに、従業員の定着率改善にも貢献している事例も出てきているという。
ウイングメディカル
http://www.wingmedical.com