自己研鑽と新たな創造求める
製薬企業各社の入社式が1日、行われた。社長あいさつでは、グローバル化に向け人材がカギになるとの考えから、新人の「行動力」に期待するメッセージが目立った。新中期計画の初年度を迎える武田薬品の長谷川閑史社長は、「実行に移す自主性や自立性を、いつまでも失わないでほしい」と激励した。
武田薬品
長谷川閑史社長は、「タケダは、真のグローバル企業となるために、日本タケダのグローバル化の推進、特に人材面においては『ダイバーシティ』の推進に取り組んでいる。新入社員の皆さんには、多種多様の人材が集まる中、自分の頭で考え、考えたことを意見として述べ、実行に移すという自主性や自立性をいつまでも失わないでほしい」と呼びかけた。
アステラス製薬
野木森雅郁社長は、新入社員が取り組むべきこととして、[1]「誠実さ」が全ての行動の基本[2]高い目標への挑戦[3]患者への貢献――の3点を強調。「『明日は変えられる』。その変革の旗手としてアステラスをグローバル企業として成長させていこう」とエールを送った。
第一三共
庄田隆社長は、「企業の発展は、人材の優秀さに比例する。つまり、企業の価値は、そこで働く人材の資質によって決まる」と説明。「人材の資質の基本は、『企業倫理の厳守』と『遵法精神』にある」とコンプライアンスの重要性を訓示した。
エーザイ
内藤晴夫社長は、「患者様の真実を知る唯一の方法は、患者様と共に過ごすこと。新入社員の一人ひとりにも、業務の中でそのような機会を作っていただきたい」と要請。
同社が理念に掲げる「ヒューマン・ヘルスケア」の実現に向けて患者やその家族と触れ合うことの大切さを訴えた。
大塚ホールディングス
樋口達夫社長は、「個々それぞれの固い意志、失敗を恐れず最後までやり遂げる行動力で、会社と挑戦を共にしてほしい。大塚を『人も金も集まる魅力的なグループ』にしていこう」と呼びかけた。
塩野義製薬
手代木功社長は、「本格的にグローバル化していこうというこの時期に、皆さんのような若いエネルギーはとても貴重な戦力となり得る」とし、「今日の新鮮な気持ちを忘れず、『世界のシオノギ』を創り上げていく戦力として貢献していただくことを楽しみにしている」と期待を込めた。
大日本住友製薬
多田正世社長は、社会人としての心構えとして、「プロフェッショナル意識」「コミュニケーション力の錬磨」「グローバル化に対する意識」の3点を指摘。「入社の感激と、ご両親を含めて、お世話になった方々への感謝の気持ちを忘れないでいただきたい」とメッセージを送った。
田辺三菱製薬
土屋裕弘社長は、「自ら積極的に学ぶ習慣」の重要性を強調。「目的と知的な興味を持って蓄積された知恵や知識は、自身の強みになる。強い意志と卓越した知恵・知識に人は惹かれ、そこで生まれた協力によって、よりよい仕事を成し遂げることができる」と訓示した。
協和発酵キリン
松田譲社長は、「いろいろな異なる立場の人たちと、積極的に“混ざる”努力をすることによって、お互いに切磋琢磨し、たくましい人材となっていただきたい」と述べ、グローバルに活躍できる人材になるために、自己研鑽と他者との連携を訴えた。
大正製薬
上原明社長は、「40歳までは目の前の仕事にどっぷり浸かって、無我夢中で取り組んでほしい」と語り、「常に問題意識を持って取り組むことが,自分の考えを育み、成長につながる」と、仕事に対する姿勢が重要になるとの考えを強調した。
日本新薬
前川重信社長は、「皆さんの若い力が、社会にとって存在意義のある会社となることを目指している日本新薬の、さらなる成長の大きな原動力となることを期待している」と語った。
ツムラ
芳井順一社長は、「ツムラの将来を担う、フレッシュで希望に満ちた皆さんを迎えたことは大きな喜び。ツムラの一員として、皆で力を合わせて頑張っていこう」と語った。