◆海外で導入されたワクチンが、国内で承認を受けていないために使用できない「ワクチン・ギャップ」。昨年、子宮頸癌予防ワクチンや乳児のロタウイルス胃腸炎予防ワクチンなどが承認されたが、まだまだ課題山積だ
◆国立病院機構三重病院の神谷齋名誉院長は、「海外の国々の接種システムとは大きな違いがある」と指摘する。ワクチンが導入されても、運用方法が悪いと、接種率がなかなか上がってこない
◆一番の問題は、任意接種と定期接種に分かれていること。海外では、全てのワクチンが定期接種扱いであるが、日本は多くが任意接種であり、公費助成がなく、高額な自己負担が必要となる。さらに、任意接種は予防接種法の対象外となるため、定期接種との同時接種も受けづらい
◆予防接種法は1948年の制定以降、大きな改正はほとんど行われていない。神谷氏は「予防ワクチンを推進するためには、予防接種法の見直しが必要」と訴える。国民の理解が高まっている今をチャンスと捉え、海外から導入されたワクチンがすぐに使用できるよう、国主導でワクチン政策の改革に取り組むべきだ。
「ワクチン・ギャップ」
2010年05月28日 (金)
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