厚生労働省の高度医療評価会議は、京都大学病院が申請した「レプチン補充療法導入後の脂肪萎縮症患者を対象とした長期安全性臨床試験」を、新たな高度医療として了承した。
脂肪萎縮症は脂肪細胞が消失や減少する疾患で、インスリン抵抗性が生じて高血糖、高インスリン血症、高中性脂肪血症、非アルコール性脂肪肝などの代謝異常を発症する。一方、レプチンは脂肪細胞から分泌されるペプチドホルモンで、血中濃度が体脂肪量と比例することが多い。
今回承認された技術では、レプチン血中濃度が著しく低下した患者に対して薬事未承認薬であるレプチンを1日1回皮下投与し、長期安全性と安定した臨床効果を確認する。
なお、東京女子医科大学病院が申請した「転移・再発を有する腎細胞癌に対する自己活性化γδ型T細胞と含窒素ビスホスホン酸を用いた癌標的免疫療法」も審議したが、事前評価を踏まえて継続審議とした。