厚生労働省の「医療ニーズの高い医療機器等の早期導入に関する検討会」は、国内導入を促す品目として、▽カプセル内視鏡(大腸用)▽評価用カプセル▽完全閉鎖式血液体外循環装置――の3件を新たに選定した。これにより、早期導入の対象品目は36件に増えることになる。
カプセル内視鏡は、大腸疾患のスクリーニング、大腸内視鏡検査困難症例の大腸粘膜の観察に用いるもので、既承認の小腸用カプセル内視鏡と類似構造を持つ。製品名は「PillCam COLON2カプセル」(ギブン・イメージング)で、EUで承認されている。
評価用カプセルは、クローン病など小腸を主病変とする炎症性腸疾患、小腸出血、小腸狭窄の診断に用いる。製品名は「Agile J パテンシーカプセル」(ギブン・イメージング)で、米国で一世代前の製品、EUで同製品が承認されており、PillCamカプセル内視鏡の検査前に、消化管開通を確認する目的で使用されている。
完全閉鎖式血液体外循環装置は、同種造血幹細胞移植後におけるステロイド抵抗性の急性および慢性の移植片対宿主病や、皮膚T細胞リンパ腫の治療に用いる。製品名は「THERAFLEX-ECP」(MacoPharma)で、EUで皮膚T細胞リンパ腫に対する承認を得ている。
このほか同日の会合では、開発企業を公募していたハイブリッドステント「AERO Tracheobronchial Stent」について、スーガンが申請準備に入ったことを確認した。同ステントは、悪性または良性の気管・気管支狭窄の治療に用いる抜去可能な製品。