全日本医薬品登録販売者協会(全薬協)の第43回全国統一薬事講習会が各地で開催されており、東京都でも27日に多数の会員を集めて開かれた。主催者あいさつで、東京都医薬品登録販売者協会の櫻本貴雄会長(全薬協理事)は、「今回の新販売制度は、一般用医薬品(OTC薬)の販売にふさわしい、薬剤師以外の専門家の資質を確保することも趣旨にある。実効性ある制度の構築には、登録販売者が生涯学習研修などを通じ、研鑽に努めることが重要だ」と述べ、積極的な生涯学習への参加を求めた。
櫻本会長は、6月に厚生労働省が公表した新販売制度の定着状況調査(いわゆる覆面調査)の結果を紹介し、「第1類だけでなく、第2類・第3類医薬品の販売時でも、顧客の相談時の情報提供で十分でない面がうかがえる。特に、チェーン店以外の独立店で、不十分なケースが多く、店舗での名札着用も含め、会員は改めて制度の遵守を徹底してほしい」とした。
また、「適切な情報提供等のためには、常に新しい情報を入手し、生涯にわたって自らの能力や技能の維持向上に努めることが大事。そのため全薬協では、これまでも生涯学習研修に力を入れてきた。動き始めた全薬協の『研修認定登録販売者制度』も、生涯学習研修制度に基づいた所定の研修についての成果を記録し、それを客観的に認定・証明するものだ」とし、生涯学習の必要性を訴えた。その上で、「今年度からの生涯学習研修では、購入者からの情報収集から受診勧奨、商品選択、さらには生活上のアドバイスまでの流れを総合的に学習していく予定」だと語り、今後も会員の研鑽を支援・推進していく方針を示した。
なお、東京都医薬品登録販売者協会は、今年度の登録販売者試験の受験者を対象に、「直前模擬試験」を10月24日に東京文京区の全薬協研修センターで開催する。受講料はAコース(模擬試験のみ)が3000円、Bコース(試験後に解説あり)が5000円。講師は、東京医薬専門学校講師で薬剤師の三瓶勝徳氏。問い合わせは同協会(電話03・3812・4961)まで。