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交戦状態にないことが

2010年12月01日 (水)

◆2010年も師走に入った。今年もいろいろあったが、先日、隣国で起こった出来事は、日本にも大きな衝撃を与えた。敗戦後、日本国民が65年間体験したことのない砲撃戦が現実に行われ、民間人にも死傷者が出る惨劇となった。話では聞いていたが、本当に休戦中だったと思い知らされる
◆日本が今でも辛うじて世界に誇っている社会保障制度だが、それを構成する薬価制度を含む医療保険制度、年金制度、介護保険制度も、大きな一つの前提の下に成り立っているという講演を聴いたことがある。それは、国家が交戦状態にないことだという
◆国民と国が助け合って、人々の健康や福祉に貢献することは、国が安寧な状態にあってこそ初めて実現できる。中東やアフリカでの紛争、さらには米国での同時多発テロでさえ、遠くの国の出来事と捉えていた日本人は多いことだろう
◆しかし、今回は隣の国で起きているのだ。何気なく健康に過ごすことのできる平穏な日常生活は、何もせずに得られることだと思っていたこれまでの考えは、ここにきて一気に改めなければならないかもしれない。嫌なご時世である。



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