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抗癌剤の副作用対策は投与前から

2011年12月12日 (月)

◆「患者さんには、抗癌剤の副作用が発現した後の対策を伝えるだけでなく、治療の開始前から取り組むべきことを伝えなければならない」。先日の日本臨床薬理学会年会で静岡県立静岡がんセンター総長の山口建氏は演壇に立ち、そう呼びかけた
◆その一つが口腔ケア。抗癌剤は口内炎などの副作用を引き起こしやすい。食事を摂れないばかりか、感染症が全身に広がる原因にもなる。抗癌剤治療前に歯科を受診し、虫歯や歯周病を治療したりして口腔内を清潔に保っておくと、その発現を軽度に抑えられる
◆副作用で脱毛も起きる。治療開始前に低刺激のシャンプーを用意するほか、カツラの必要性が生じた場合に備え、前後横の3方向から頭を撮影しておくと対処しやすい。同センターはこれらの情報提供に力を入れているという
◆こうした情報は院外の薬局でも情報提供すべきだ。馴染みの患者から「これから病院で抗癌剤治療を受ける」と相談を受ける機会もあるだろう。治療中だけでなく、治療前からいかに関わるか。重要な視点だ。



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