薬事・食品衛生審議会医療機器・体外診断薬部会は1日、日本メドトロニックの植込み型心臓ペースメーカ「メドトロニックAdvisa MRI」と専用リード「キャプシュアーFIX MRIリード」の薬事承認を了承した。心臓ペースメーカシステムとしての性能は既存品と同等だが、国内初のMRI検査対応製品で、厚生労働省の検討会が医療ニーズが高いとして早期導入を促していた。
欧米では、従来からMRI検査対応型のペースメーカが使われているが、国内では承認されておらず、ペースメーカを植え込まれた患者に対するMRI検査は原則禁忌だった。
「Advisa MRI」は電磁場の影響から電気回路を保護する構造を有し、MRIスキャン用モードに切り替えることができるようになっている。ただし、一定要件を満たす場合のみMRI撮像が可能で、対応できる機器は、静磁場が1・5テスラのトンネル型システムなどの条件に適合するものに限る。
具体的な運用手順は関係学会と調整した上で詳細に定める。
再審査期間は3年。承認条件として、▽学会と連携した使用成績調査の実施とMRI検査を受けた植え込み患者の全例調査▽基準を設けて実施施設と実施者を限定▽医療従事者や患者に対する研修――などを義務づける。