味の素製薬は、スイスの商社「DKSH」グループに、ベトナムで販売中の輸液製剤「モリヘパミン」と「ネオアミユー」の2製品を販売移管した。今後、DKSHに5製品を販売移管する予定で、2016年にはベトナム国内で約3億円の売上を目指す。
味の素製薬は、東南アジアを軸とした海外事業の拡大を検討してきた。特に、急拡大が見込まれるベトナムを最初の注力国に位置づけ、昨年、強力な販売網を持つDKSHとベトナムにおける販売代理店契約を結んだ。
今回、その第一弾として、他の代理店に販売委託していた輸液製剤の「モリヘパミン」と「ネオアミユー」の2製品について、DKSHに販売移管し、4月から本格的な業務提携を開始した。
さらに今後は、ベトナム当局に承認申請中の持続性カルシウム拮抗降圧剤「アテレック」や、4月に承認申請予定の肝硬変用分岐鎖アミノ酸製剤「リーバクト」など3製品についても、DKSHに販売を委託する予定。16年にはベトナム売上高1億6000万円を3億円まで引き上げる。
味の素製薬は、将来的にはベトナムに現地法人設立を計画するほか、タイやインドネシアでの事業展開も視野に入れ、東南アジアでの事業基盤の強化を図る。