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【京大/アステラス製薬】革新的免疫制御薬の創出で協働研究

2007年7月4日 (水)

 京都大学とアステラス製薬は、両者がそれぞれに持つ研究開発基盤を生かし、新薬を生み出す研究開発プロジェクトに着手した。化合物探索だけの協力といったことではなく、両者の持つ研究開発資源を総動員して、標的分子の発見から臨床開発まで「面」で協力し合うもので、日本では珍しい取り組み。免疫領域をターゲットとして、10年かけて、臓器移植や再生医療など次世代の医療に役立つ「革新的免疫制御薬」の創出を目指すことにしている。

 協働研究は、京大が文部科学省の科学技術振興調整費「先端融合領域イノベーション創出拠点の形成」プログラムに採択されたことを受け、アステラスが協力相手となったもの。両者が3日に発表した。

 京大医学部内に「京大アステラス融合ラボ」を開設、三つの研究チームを組織。アステラス側も3人の研究者を派遣し、原則10年にわたり研究に取り組む。費用は、文科省支給分と同額の費用をアステラスが負担する形で10年で総額約160億円。

 京大が持つ研究資源、ゲノム疫学、ケミカルバイオロジー、遺伝子改変モデル動物、探索臨床研究といった基礎医学基盤と、アステラスの持つ化合物・天然物ライブラリー、ハイスループットスクリーニング、コンビナトリアルケミストリー、開発経験といった創薬技術を融合。それにより分子標的の探索、合成、動物実験、バイオマーカーのバリデーション、臨床開発まで協力して進める。

 アステラスによると、具体的な取り組み目標として、3年目までの第1期に「10個以上の標的分子の発見」。407年目の第2期では「累計25以上の標的分子の発見」と「3個以上の開発化合物(臨床開発に入る前)の発見」。8010年目の第3期では「探索臨床研究を経て3個以上の上市候補品(臨床開発段階)の創出」を掲げている。また、20人以上の創薬研究者を輩出することも目標としている。

 京大は、免疫学研究でトップクラスにあり、附属病院は生体肝移植では世界一の実績を誇り、移植医療の拠点となっている。また再生医学研究所では、先端的なES細胞研究が行われている。アステラスも、世界的な免疫抑制剤「タクロリムス」を持つなど、免疫は得意領域の一つ。

 研究開発の成功率の低さの要因として、「基礎医学と創薬研究プロセスが各々独自に全く別の場所で行われている点にある」ことが指摘されており、今回の融合による取り組みの成果が期待される。




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