製薬各社の開発競争が激しい抗体医薬品では、患者による自己注射が可能な皮下注製剤へのニーズが高まっている。アンプルやバイアルといった剤形から、薬剤があらかじめ充填された「プレフィルドシリンジ」(PFS)入り注射剤やボタンを押すだけで注射が可能な「オートインジェクター」(AI)といった、二つ以上の異なる医薬品や医療機器を組み合わせたコンビネーション製品(複合製品)が増加。中外製薬の幡手圭二郎氏は、4日に静岡市で開催された製剤機械技術学会セミナーで講演し、「自己投与製剤市場が拡大する可能性がある」との見方を示す一方、「コンビネーション製品に対する薬事規制が厳しくなっている」と指摘。患者を中心に据えた製剤設計が必要との考えを示した。
製薬大手を中心に抗体医薬品の開発が進められており、現在、400以上の抗体医薬が臨床開発中。有望な標的抗原34個に対し、174種類の抗体が開発段階にあるという。
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